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再びの夫婦─檻─ 15
「碧衣、く──んぅっ」
口を塞がれる。
くちゅくちゅと、艶かしい水音を立てて、舐め回される。
さっきよりも執拗に舌を絡め取ってくるものだから、葵人はされるがままとなり、すぐに上がった息を何とか整えようと、僅かな隙間で呼吸をしようとした。
が、それに気づいた様子の兄が、限界まで顔を向けさせると、そのまま頭を固定し、口と口との僅かな隙間でさえ塞いでしまった。
呻き声を上げ、止めてと突き放そうと、だが、制限されているのにも関わらず両手を上げた時、急に根元と両手が解放されたのを感じた。
何故、と思った、その刹那。
堰き止められていた熱が、一気に放出されたのを感じ、さっきとは違う、悲鳴のような呻き声を上げた。
小刻みに震わせていた身体が、一際大きく震えた、ほぼ同時に口も解放され、目を隠され、身動き出来ない状態にされた時とは比べものにならない疲労感に、碧人に身を預け、肩で息をする。
疲れがどっと来たけれど、ものすごく気持ちよかった……。
久々に感じた高揚感に、葵人は密かに微笑んで、目を閉じた。
「葵人……っ」
「ねぇ。何してるの」
悲痛な叫びと冷酷な声が同時に聞こえ、反射で目を開ける。
「何で、あんなやつの名前を口にしたの。何で、僕の許可なしに射精 したの。あれの前で葵人が乱れている姿を見せつけてやろうとしたのに。僕に遊んでもらおうとあれのところに行ったんじゃないの。あのことは、嘘だったの。ねぇ、どうして……?」
「……っ」
今の兄の顔を見たくない。だけど、そう思うのとは反対に、自由となった自身が反応を見せてしまっている。
同じく自由となった両手で扱いてしまいたい衝動に駆られる。のだが、今でもかなり逆鱗に触れているというのに、さらに怒らせてしまう。
しかし、もっと罰を与えて欲しい。
心臓が高鳴り、ズキズキと下腹部が痛むのを感じながらも、そっと秘部に手をかけようとした時、「そうだ」と兄は言った。
「あれに愛がなかったというのなら、ココを自分で取ってもらおうか」
そう言いながら、胸辺りの部分を大きく開かれる。
露わとなるのは、男らしくもない胸の膨らみ。
それに嫌悪感を覚えたものの、両乳首に付けられている物が目に入った。
「ココっていうのは、この乳首に付いているもの……?」
「そう。コレは僕が付けた物じゃないからね」
「そう、な……んぅっ」
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