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理不尽な現実 4 ※尿道責め
「〜〜〜っ!!!」
直後、声にならない叫びを上げた。
痛い。とにかく、痛い。
何故、そのような針を通す程度の狭さに、無理やりこじ開けるかのように挿入 れるのか。
兄のしてきたお仕置きなんて、一つも理解したことはないが、今してくることは特に理解できない。
痛い。早く抜いて欲しい。痛い痛い。
と、挿入 れる動きが止まった。
今まで無意識に息を詰めていた葵人は、新鮮な空気を取り入れようと、とにかく呼吸を整えようとしていた。
「ここまでもが閉じられちゃったら、射精 したくても、射精 せないね……?」
「ん〜!! はぁ……っ!」
「痛いのが好きな葵でも、射精 すのは、我慢ならないでしょ……?」
「〜〜っ!!」
その細い棒の出ている部分を指先で突っついているらしい。その微力な振動がナカにまで伝わり、前がピクビクと摩擦しているのが分かった。
射精 したい、射精 したいと言われると、射精 したいという頭に支配される。
射精 したい、射精 したい、射精 したい……。
どうやったら、兄に射精 す許可がもらえるだろうか。どうしたって、自分が赦されない罪を犯したから、兄に赦しを乞う行為をしたとしても、絶対に赦されず、この射精 したい気持ちも、兄の気分によって射精 してもらえるか、そうでないか。
けれども。この今にもはち切れそうなモノを解放したくてしょうがない。痛くされて快感を覚えることはあるが、これは流石に度を超えている。
ただ痛いとしか思えなくなってる。
「けど、数日前にも言ったよね。葵は女性でもあるから、射精 さなくてもいいよねって。というか、もう男としての役割はないのだから、ココはいらないか」
ココ、と言ったところを指で弾かれ、小さく喘いだが、兄の言葉にゾッとした。
なんで。どうして。
ほぼ女性的な身体付きになったとしても、ソレがあるから、自分は産まれた時は男だと言えたところであった。
それなのに、簡単に"いらない"と言われてしまうだなんて。
「そんなにショックなことなんだ。ふーん、そう。でも、葵にはそれ相応の償いをしないといけないから、拒否権なんて全くないから」
トゲが刺さったかのような鋭い口調に、肩をぴくりと震わせる。
口で言わずとも表情で意思を示したとしても、兄が言うことは絶対で意見を変えることはない。
だとしたら、実行される。
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