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改淫な贈り物 5 ※乳首開発

今、兄に着せてもらった着物も女物で、自分が女であると思えてくるのだから。 そういえば、前にもこうしてこのような格好を半ば無理やり着せられたことがあった気がする。 その時は兄ではなくて、女の人に嬉々として着せられていたような。 けれど、自分が産まれたのと引き換えに母が亡くなったから、母という者ではない。 だとしたら、一体、誰。 その時も名前にある「葵」から、その描かれた花にそっと手をやって、考えていた直後、乳首がムズムズするような感覚がし、胸辺りを着物の上から触る。 ──一週間ほど貼っていれば引くから、触らずにそのままにしておいて。 乳首をまさぐろうとした時、兄の言葉が頭によぎり、ぴたと止める。 そうだった。かゆいと自分が言ったのだから、兄がわざわざ薬を塗ってくれたのだ。だから、言われた通り、一週間我慢しなければ。 正座していた膝上に手を置いて、葵人はじわじわと来るむず痒さと、下腹部の疼きに、足先を何度も組み替えたり、手をぐっと握ってどうにか堪えていた。 この部屋には時計もカレンダーもなく、当てになるのは、締め切られた障子から漏れる僅かな光であった。 当てになるとは言っても、先ほど述べたように締め切られていて、外の様子が窺えないため、今どのぐらいの時間なのか、大まかな予想すら出来ないのだ。 それをこのむず痒さと疼きを、一週間耐えなければならないという地獄。 そうと思うと、これも一種の罰だということになる。 兄を赦されないぐらいに怒らせた罪を犯してしまったのなら、どんな罰も受け入れなければならないが、これに関しては、耐えきれる自信がなさそうだと、今からそう思ってしまう。 今はとりあえず、夕食時に兄が来て、食べさせてもらっていることで、気を紛らわせたい。 兄さん、早く来て欲しい。 そう切に思いながら、兄の顔を浮かべて、少しでも気を逸らそうとするのであった。

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