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改淫な贈り物 7 ※乳首開発

かゆい! かゆい!かゆいっ! 就寝中に突如として強いかゆみが起こり、そのせいで強引に起こされた葵人は、真っ先に浴衣の合わせを雑に捲り、乳首を覆っている絆創膏の上から指で弄ったり、手のひらで胸全体をまさぐる。 足りない。こんなんじゃ、かゆみが全く収まらない。 すっかり息が切れ、混乱する頭にわけが分からず、涙目になりながらも、うつ伏せになり、胸を敷き布団に押し当てると、激しく擦り付ける。 その摩擦で絆創膏が取れ、乳首が露わとなったらしく、久々に触れる感触に夢中になって、葵人は擦り続ける。 気持ちいい。兄に舐められた時よりも感度が増しているようで、とても気持ちよく感じられる。 でも、まだかゆみが収まらない。 今度は仰向けとなって、自身の指で強くつねったり、引っ張ったりしてみる。 「ふっ! んっふっ!」 自分の喘ぎが糧となって、さらに乳首は敏感となるが、それでもかゆみは一向に引かない。 逆に、戒められている秘部がきついぐらいに反応してしまう始末。 放っておきたいところだが、悲しいかな、まだ男としての本能があるらしく、痛さが増すばかり。 その痛さが快感になってしまう葵人にとっては、非常に放っておけないもので、困り果てていた。 あの貞操帯は、鈴口のほんの小さな穴しか開いておらず、葵人の手ではどうにもならない代物である。 だが、こうして胸だけを慰めても、あの日以来の疼きから解放されない限り、ずっと切羽詰まった状態となる。 そのことを正直に兄に言っても、素直に慰めてくれるはずがない。 四面楚歌。 かと言って、こうして勝手に乳首を弄っていても、言うことを聞かなかったと、お仕置きされてしまう。と、頭では理解していても、手が止まらない。 だから、目を閉じて、そこを意識していたから気づかなかった。 大股を開いていた足の間を、踏んづけられたことに。 「……っ!」 手を止め、目を開けるとそこにいたのは、氷のように冷たい表情の兄が、葵人のを足で踏んだまま、こちらを見下ろしていた。 さぁ……と、血の気が引いた。 「……僕が来たことに気づかないで、何を一人で慰めていたのかな……?」 「ぁ……あ……」 「おかしいな。僕、言ったはずなんだけどな。一週間ほどでかゆみが引くから、そのまま触らずにしておいてって」 「…………ぁ……」 「……葵。言うことを聞かないのは、何度目……?」

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