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懐妊 10

「……!」 はっきりと告げられた言葉に、力を無くした手が顔から滑り落ちていく。 自分が、お腹の子達に愛情を注いであげないと、一番に愛してくれない? 嘘でしょ、そんなこと。 こんなにも憎たらしく思っている僕が、どうやって愛情を注げばいいの。 呆然とした表情のまま、下に向ける。 前よりも大きくなった胸のその下、内蔵を圧迫するぐらいに目立つ、膨らんだ腹。 今は、こちらの話をじっくりと聞いているんじゃないかと思うぐらいに、何も反応をしてこない。 「……無理だよ、そんなこと」 「じゃあ、葵のこと一番に愛してあげない」 「だって、僕にはもう、愛するよりも、憎い気持ちでいっぱいだもん……。」 「そう。そんな子にはお仕置きだよ」 「……え」 さらりと告げられた言葉に、一瞬きょとんとしたものの、何を言ったのか分かった途端、だらしなく頬が緩んでしまった。 どんなお仕置きをしてくれるのだろう。 「胸をこっちに突き出して。早く」 「は、う……んっ」 慈しむような声ではない、冷たい声で言い放つ碧人に、悦びに身体を震わせ、言われたとおりに胸を見せつけた。 乳首に取り付けられた碧人からの贈り物。あの時に開発された乳首は、常に微弱な電気が流れているようだったものが、妊娠した時からさらに敏感になり、身悶えさせ、疼かせていた。 そして、碧人のことを感じているようで、求めているようで。 合わせを捲った碧人が、外気に晒された左乳首に手をかける。 今回のお仕置きは、乳首責めだろうか。どんなことをされるのだろうと、刺激を受け、淫らな声を上げて、碧人をその気にさせようとしていた。 「はあ……っ、ん……ぅっ! く、うっ、いい、……あっ、そん、な、つよくっ、された……ッ!!」 強くつねられたかのような刺激を与えられた時、顔ごと背中を仰け反らし、身体をビクッビクッと激しく痙攣をした。 達した。 ものすごくいいお仕置き……。 けれども、まだ足りないから、早く自分のナカに挿入(はい)ってきて欲しい……。 「これでお仕置きは終わったから」 無慈悲にも近い宣言に、仰け反らせていた顔を碧人の方へ向けた。 「今、なんて……」 「片方のピアスを取ったから、お仕置きおしまいって言ったの」 「えっ、え……なんで取ったの。どうして、僕はまだ足りないよ。悪い子の僕に、もっとお仕置きを──」 「自分の子達を愛さない葵に、僕の贈り物()は、合わないなって」

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