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育み 3
ここの秘部を自分の手で慰めてしまいたい。「葵には必要のない部分なのだから、慰める必要はない」と碧人に言われてしまうけど、この疼きを鎮めるためには。
それよりも、乳首で達してしまいそう──っ!
「──新様と真様の身を清めておきました」
障子越しに使用人がそう告げたのと同時に、呆気なく胸から手が離れ、身体を強ばらせていた葵人は、背後にいた彼に身を預けていたものの、丁寧に寝かせられ、双子を受け取りに行っていたのを、潤んだ目で見つめていた。
あともう少しであったところを、タイミングを見計らったかのようにわざとらしくしてくれなく、葵人の身体は裸体であるため、畳に触れただけでも過剰に反応してしまう。
それと同時に軽く達してしまった。
「葵。真がおっぱいを飲みたいみたいだよ」
真を抱えて戻ってきた碧人にそう言われ、軽い痙攣を起こしつつも、何とか身体を起こすと、ぐずっている我が子を受け取り、先ほど弄られた胸を向ける。
すると、探るように小さな口をむにむにと動かすと、探し当てた乳首に吸い付いた。
「……んっ」
ビクビクと身体を反応させてしまい、それに驚いたらしい真が、口から離し、さらにぐずらせる。
「あぁ、ごめんなさい、真」
慌ててさっきのようにやってみると、少しの間ぐずっていたものの、吸い付き、飲み始める。
碧人の手によって散々育てられ、敏感となってしまった乳首は、どんなにマッサージされても、過敏に反応してしまうから困りものだ。
だけれども、少しでもあのような反応をしてしまったら、拒否られていると思うのか、ぐずってしまう。だから、我慢しないと。
「葵。新もおっぱいを飲みたがっているみたいだよ」
「へ……ぇ…っ! う、うん。分かった……」
新を抱えて、そばに来た碧人に返事をしようとした時、真の急な吸い付きに過剰に反応してしまいそうになる。
「どうしたの、葵。顔が真っ赤だよ」
「……な、なんでもない……」
「なんでもなくないよ。熱でもあるの……?」
「だ、大丈夫、だよ……」
片手で抱き直し、もう片手で葵人の額に触ってくるのを、やや遠ざける。
「……触られるの、嫌……?」
「別に、そういうわけ、じゃ……」
「──……真におっぱいを吸われて、感じているの……?」
「……!」
手が離れた代わりに、ずいっと耳元に顔が近づき、そう囁かれる。
それでビクッと反応してしまい、そのことにまた驚かせてしまった真が、ぐずってしまったのを、慌ててあやかす。
「ママが反応しちゃうから、びっくりしちゃったね」
「碧人さんのせいでしょ!」
「あ……ぁ!」
「真、ごめんなさいっ!」
「ふふ、怒った顔も可愛いね」
頬辺りを指先で、つん、と突っついてからかってくる碧人にまた言い返そうと思ったが、真をあやすことに専念した。
こちらが何も反応してこないことをいいことに、しつこく突っついてくる碧人に嫌気と、この先もこうやってくるのかと、先が思いやられるのであった。
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