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育み 4
二人が母乳を飲んで、お腹がいっぱいになったのだろう、寝に入っていた二人を籠の中に入れて見つめていた。
お猪口とも言える、小さな口をむにむにと動かしている様子に、くすりと笑った。
さっきのように、ママのおっぱいを探しているみたい。
微笑ましい光景だ。というのに、二人の世話をし終えた途端、似つかわしくない、火照ってしまった体が無理やりにでも自身が淫乱な体なんだと認識させられる。
──……真におっぱいを吸われて、感じているの……?
「……!!」
あの時の、熱い吐息と共に囁かれた言葉に、ビクビクと反応してしまう。
穢れていない、純粋な子供達の前で、あのようなことを思い出すだなんて、一瞬でも、今はストッキングに包まれていない、漏らしている秘部をこの手で慰めてしまいたいと思ってしまうだなんて。
ぎゅっと手を握りしめて堪えていた時、そっと後ろから、肌触りの良いものに包まれた。
「葵。おっぱいを飲ませるの、お疲れ様」
「……碧人、さん……」
触れられたことで、軽く達したことに気づいていないフリをして、後ろを振り返ると、にこやかな笑みを見せる、悪戯してきた夫がいた。
「その格好のままでいると、風邪引いちゃうよ」
「……っ、う、うん。ありがとう……」
「……あ、おっばいが」
「え……? ──あぁッ!」
前に来て、浴衣の袖を通してくれていた碧人が、あろうことか胸を吸い出したのだ。
何の前触れもなくそうされたものだから、思っていた以上を声を上げてしまい、二人を起こしてしまうと、咄嗟に口を塞いだが、きつく吸い上げる碧人の責めに口から漏れ出てしまった。
やめて、新と真が起きちゃう、と言いたいけれども、執拗に舐め、さらには、ピアスで過剰に敏感となった右乳首を指で転がすものだから、最小限声を上げずにいるこの口を開いてしまったら、せっかく寝ているというのに、自分のせいで起きてしまう。
それにもうとっくに滾っていた熱が限界だ。
口で言えないのなら、と手で背中辺りを叩こうとした、その時。
手で弄んでいた方を捻り上げ、口で愛撫していた方を強く噛まれた。
「ふ……っ、〜〜〜〜!!!」
背中を大きく仰け反らせたのと同時に、崩していた足の間の熱が外へと射精 されていった。
ビクッ、ビクッと何度か痙攣した直後、碧人の手が、口が離れ、ようやく大きな快楽から逃れられ、口から手を離した葵人は、肩で息をしていた。
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