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育み 7

「僕の愛しい子達。何をしているの……?」 扉が開く音と共に、柔らかくとも、優しい声が聞こえ、そちらを見やった。 「碧人さん、聞いて! 新が木の枠に手をかけて一人で立てたんだよ! 真は、喋れるようになったし、もう本当に嬉しいの……っ!」 「ばーっ!」 「あうあうっ」 「ほら、聞いたっ!? 新はね、真の真似をして喋ろうとしてるみたいなの。双子って、同じ時に産まれた子達だから、お互いに高め合って成長していくのかな。ふふ、それってなんだか素敵だ──っ」 そばに座って聞いていた碧人が突然、唇を奪ってきた。 驚きが隠せない葵人であったが、ごく自然と舌を入れてきた碧人に、子ども達がいる前で! と、押しのけようとした手をいとも簡単に取られ、されるがままになる。 「……ふ、……んっ……う……っ」 いつ以来であっただろうか。妙な懐かしさを憶える、愛したい人からの優しい愛撫に、とろんとした目で受け入れていった。 ぴくぴくと小さな反応を見せながら、徐々に疼いていくのを感じた。 育児に追われていて、微塵も気にしなかった欲が碧人によって暴かれてしまう。 後戻りが出来ない。 「あーっ!」 「「!!」」 突如として、悪意のない小さな手が葵人の顎辺りに当たったことにより、二人は驚きのまま口が離れていった。 そして、そうしてきた新の無邪気な笑った顔を見、互いの顔を見つめた瞬間、ぷっと、吹き出した。 「……この子達がいると、葵のことを独り占め出来ないね」 「新も真も、碧人さんと同じくらい、僕のことが好きなんだよ、きっと。──ね、私の愛しい子達」 改めて抱きしめ、さらに頬ずりをすると二人はきゃっきゃっと葵人の腕の中で、可愛らしく笑っていた。 その様子につられて微笑んでいると、その葵人ごと抱きしめてくる碧人に、ぎょっとする。 「あ、碧人さん……っ」 「そうやって、普段の言葉遣いでも丁寧なのに、この子達と僕の時と言葉遣いを変えている葵が愛おしくも、僕だけにくれる言葉遣いを独り占めしているようで、嬉しく思うよ」 「……っ!」 さりげなく頬にキスを落としたことに、少しした後に気づいて、頬を赤くしてしまった葵人に、「可愛いね」とまた口付けをしてくる。 「からかわないでっ!」 「からかってないよ。ただ葵が可愛くて、ついそうしたくなるだけだよ」 「〜〜っ!」

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