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12 ※碧人×葵人
「ね、葵。お母様よりも気持ちいいでしょう……?」
「んっ、ひっ、あっうっ!」
「だって、僕の手でココが硬くなってきてるもんね。やっぱり、葵には僕がいないと」
「あぁっ! あっ! あぁぁ!」
ビクンっと身体が大きく揺れ、顔を背けた瞬間。
やや勢いよく精を放った。
ビクンっビクンっと、何度か痙攣した後、顔を俯かせ、短い呼吸を繰り返す。
碧人に握られている中心部がじんじんと痛む。
碧人に軽く達せられ、物足りなさを覚えていた時に幸成に思いきり達せられて、満足していたはず。それなのに。
この感覚、やっぱりイイ……。
顔を赤くし、快楽に堕ちたかのような表情をする。
そんな葵人の顎を持ち上げられる。
「葵が何も言わずとも、その表情を見れば、やっぱり僕の方が気持ちいいと十分に分かる。だって僕は、葵の兄であった夫だもの。分からないはずがないよ……」
呼吸を整えようとしている口を塞がれた。
そのまま舌を入れられるのかと構えてしまったが、すぐに唇を離され、内心安堵する。──その束の間。
「ほら、葵。葵の好きな精液だよ」
「ん、ぅっ!」
口を開けられたかと思うと、白濁とした液が付いた指を突っ込まれる。
「ん、んひっ、あ、ぐっ、んっ」
「美味しいね、葵。自分の射精 したものだから、美味しく感じるでしょう……?」
「……んぅッ!」
二本から三本に増やされ、さらには喉奥へと差し込まれる。
自身が吐き出した精の不快さと、上手く息すら出来ない、このまま死ぬではと思う恐怖に苛まれながらも、必死になって碧人の指を綺麗にしようと舐めるが、碧人がわざとらしくバラバラに指を動かすため、上手く舐められず、さらには、戻しそうな気配があった。
「っ、おっ、んっ、えッ、あっ」
喉にまでせり上がってきているのに、戻すことは叶わず、それの不快さも覚える。
美味しくないと思うのはどちらも変わらないのだから、だとしたら、まだ母からの責めの方が良かった。
もう、やだ。口を解放して欲しい。
涙を零しながら、目で訴える葵人であったが、その心境とは真逆に、再び下半身から熱が感じ始めていたことに、何とも言えない気持ちになった。
「……ココがまた反応してるね……。やっぱり、葵は無理やりされるの、好きだよね」
「あっ! ……んっ」
口から解放されて、流し込もうとしたものの、敏感な部分に触れられて、それのせいで戻しそうになり、慌てて口を閉じる。
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