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13 碧人×葵人

「葵、気持ちいいね、葵……」 「んっ、ひっ、んんっ、んっ!」 「今さら声を我慢しなくていいんだよ。今頃きっと、両親も情事に耽っているだろうから、葵の可愛い声には気づかないだろうし」 「ん……っ、んんっ、んぐ……っ」 止まらない責めの中、どうにか飲み込んだ葵人は、段々と昇りつめていく感覚に身を委ねていく。 「あっ、ん! あっうっ、ひっ」 と、酔いしれようとした時、碧人の手が止まった。 むずむずとした疼きにたまらず、太ももを擦り合わせ、潤んだ瞳で碧人を見つめていると、不意ににっこりと笑った。 「葵の乱れた姿を見て、僕も興奮してきちゃった。……一緒に達しようか」 言いながらズボンを寛げさせ、そして、久々に見てしまった碧人の滾ったモノが目に映り、そのことで葵人はこれからされることを想像し、血の気が引いていった。 身動き出来ない葵人の両太もも辺りを抱え、自身の上に、葵人の萎みに碧人の熱が触れたのを覚えた瞬間、両太ももから手が離れた。 「あッ!!!」 これ以上にないぐらいの衝撃が奥の方まで走り、嬌声とは言えない叫びを上げた。 それと同時に、ほぼ透明な精が勢いよく放たれた。 「……僕のを挿入()れたぐらいで、もう達してしまったの……? 久しぶりだったから、とても嬉しかった……? 」 「あ……っ、ぁあ……っ!」 「けど、いけない子……。一緒に達しようって言ったのに……」 「んひぅ! んあっ! やぁっ! あぁっ!」 「また勝手に……懲りない子。だから罪を増やしていくって、どうして分からないのかな……」 「うぅんっ! うぅ! あっんっ!」 腰を上下に激しく揺らし始めたのと同時に、射精()し尽くし、萎んでいる秘部をも激しく扱かれ、そのただ痛い快感に、否が応でも嬌声を上げることとなった。 もうソコを触れても意味がないのに。どうして碧人に触れられると、勃ちもしないのに興奮するのだろう。 本当に自分は、どうしようもない変態──。 「あぁ! あぁッ! あッ!」 「葵……、そろそろ……っ、……受け止めて……?」 「ん〜〜〜っ!」 ビクンっと身体が跳ね、ナカを無意識に締め付けた直後。 先端から吹き出すマグマが、奥にめかげて流れていったのを感じ、その久々の熱に、ため息にも呻きにも似た喘ぎ声を出す。 この感覚、懐かしくも気持ちいいと思ってしまう。 ビクビクと小刻みに身体が痙攣し、碧人のが徐々に脈打つ感覚が小さくなっていったのを感じた後、深い呼吸をする。

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