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愛撫 2

 少年は夜密かに身体を触り合っているのは自分達だけじゃないことは知っている。  皆、性には興味がある。  自分達が何のために作られているかを知っているから尚更だ。   少年達はもうすぐ12才になる。  少年だけは彼らより3才程上に見える。  同じ遺伝子で作られ、同じ環境で育て方いるのに何故か一人だけ成長が早い。  定期検診のドクターも首を傾げていた。  そんな少年と触りっこをしたがる仲間は多かった。   少年ならば触る以上のことをしてくれると皆、知っているからだ。  マザーが倉庫でしていることを、知っているのはもう、少年だけではなくなっていた。  最近では連中は、倉庫ですらないところでマザーを犯し初めているからだ。  もう、集団ではしない。  まるで嫉妬するかのように、他の仲間から奪うかのように台所で、トイレでマザーを抱く。  少年は男達の何かが壊れるのを感じていたし、マザーが何かを、考えているのにも気付いていた。  「お前はマザーに挿れていたヤツみたいなことできるんだろ・・・僕のに挿れてみてよ」  仲間に言われた。  さすがに同じ遺伝子だと思った。  自分もそうだけど、仲間達も性には貪欲だ。  でも、断った。  やってみたい気持ちはあったけれど、彼以外とはしたくなかった。   いずれ誰とでもするとしても。  同じ遺伝子なのに、何故か性に臆病な彼以外とはしたくなかった。  キスと軽い愛撫しかさせてくれなくても。   前に触ったり、穴を弄ろうとしたら泣いて嫌がるから出来なくても。  「・・・慣れようよ。マザーだってしてるんだから」  少年は言った。  「でも・・・嫌」  彼は泣く。  泣かれると弱い。   一度無理やりでも、最後までしたら、気持ち良かったら納得できるんじゃないかと思う時もある。  でも、幼い日からずっと隣りにいた彼にそんなことはできなかなかった。  優しいキスをして抱きしめて、彼が手でしてくれ、飲んでくれるだけで満足するしかなかった。  どんなに、その中に入りたいと渇望しても。  少年達の1日は、勉強と運動と訓練と管理で終わる。  運動はしなやかな身体を作るためで、必要以上の筋肉をつけないように言われているが、少年は部屋で腕立てや腹筋に励んでいる。  ますます一人だけ身体が大きくなる。  柔軟は絶対だ。  どんな体位でもとれるように。    社交ダンスなども仕込まれる。  女性のエスコートをすることもあるからだ。少年達の客は男性とは限らない。  この辺もやる気がでない。  テーブルマナー、礼儀作法、何カ国にもわたるものをおぼえさせられる。  これも・・・やる気がなかった。  勉強はかなり厳しい。  政府高官や財界のトップ、政治家、王族などを相手にするので、頭が空っぽなフリはしてもいいが、本当のバカでは困るのだ、とマザーは言った。  教えてくれるのはマザーと外部から呼ぶ講師だ。   語学等は5ケ国語を学んでいる。  「君達が馬鹿なはずかない。僕なんだから」 とマザーの授業は容赦ない。  これはかなり真剣にとりくんだ。  マザーにはすべてのことに真剣に取り組めと何度となく云われたがどうにも。  最近では何も言われなくなった。  諦められたらしい。  そして健康的な身体であるように、管理されている。    これが少年達が12才まで送る生活だ。   「12才からが大変だよ」  マザーは言う

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