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第3話

「とりあえずおかえりなさい。」 「ーーーんっ分かったよただいま。」 笑顔こわっ。目線がメガネ越しに突き刺さるのに口だけ器用に笑ってる。こわっ。 「お仕置きですが、学校をサボった分20回、門限過ぎた分20回、護衛を騙した分20回そして最後迎えに行った時逃げようとしていましたが、逃げようとした分はまだ未遂だったので今回だけは大目に見ましょう。てことで60回ですね。ズボンと下着を下ろして、私の膝の上に腹這いになってください。」 「へ?殴ったりするんじゃねぇの?だとしてもお前の膝の上とか無理。その前に自分でズボンと下着を脱ぐとかぜってぇー無理。なんでズボンと下着下ろさなきゃなんねーだ。俺がいくら体が小さい方でももう高一だぞ。ぜってぇー無理。」 「では仕方ありませんね。強行手段にうつらないといけませんね。行きますよ。」 ヒュッー バッチーーーン 「うわっ。痛ったーーい。なにすんだよ。」 あいつにこんな力があるなんて、バカ力だよ。俺を軽々とのせて、なめてた。何より高1で恥ずすぎる。これを60回無理だ。死ぬ。 「なにってお仕置きですよ。初めに言いましたよね。ことごとく約束を破るなんて自業自得です。お尻ぺんぺんされて恥ずかしいですか?そうですよね高校一年生ですもんね。けどそんなことすぐに忘れますよ。」 なんで俺の考えてたことがわからるんだよ。 バッチーーン バッチーンバッチーンバッチーンバッチーンバッチーンバッチーン 「いったーい。やめろよ、マジふざけんな。おいって、」 「そんなに暴れるなら縛りますよ。あと52回あります。きちんと反省するまで終わりませんよ。」 バチンバチンバチンバチンバチンバチンバチン バチンバチンバチンバチンバチンバチンバチン バチンバチンバチン ヤベェマジで痛い。泣きそう。これだけは死守しなければプライドが、、、、それももう崩れそうだ。 バチンバチンバチンバチンバチンバチンバチン バチンバチンバチンバチンバチンバチンバチン 「はんせいしたのぉ、くずっもうやめてよぉ いたいのやだぁ、許してよぉぉ」 もう一回泣きだしたら、止まらない。 「反省したのは良いことです。ですがまだあの言葉がきけてないのですが。」 「うっ、ごべぇんなさぁい。うっ ぐすっ」 「反省していて私も嬉しいです。なのでこのまま残りの回数叩いてしまいましょう。」 バチンバチンバチンバチンバチンバチンバチン 「もぉいらないのぉ、はんせいぃしたぁ」 「もう要らないかは私が決めることです。まだ数が残っているのでこのまま継続します。」 バチンバチンバチンバチンバチンバチンバチン バチンバチンバチンバチンバチンバチンバチン 「これで60回です。最後に仕上げとしましょう。私の言った事を復唱してください。」 「まだするのぉ、終わりって言ってたのにぃ もうやらぁ」 「反省していないのですか。それなら最初からでもいいのですよ。」 「仕上げでいいぃ。最初からはやらぁの」 「では、学校にはちゃんと行きます。」 「学校には、ぢゃんとぉ、いく」 バッチーン 「行きますです。もう一度」 「がっこうにぃは、ちゃんとぉいきぃまずぅ。」 「門限もきちんと守ります。」 「もんげぇんもきちんとぉまもります。」 「護衛を騙したりしません。」 「護衛をだましたりぃしませぇん。」 「これからは約束を守ります。」 「こぉれからは、やくぞぐをぉまもります。」 「ちゃんと反省できましたね。叶斗はいい子ですね。」 清美はそう言い、頭を撫でてきた。こいつこんなこともするんだ。待って、俺かなりダサくない。高1にもなって男の膝の上でケツ出してメソメソ泣いてるって。ヤベェとりあえずズボンはこう。いったー、やばいズボンに擦れるだけで痛い。自分のケツ見るのもこわいわ。 「ズボン履いたんですね。冷やせるように濡れタオル持ってきたのですが、冷やさなくて大丈夫ですか?このままだと2日は椅子に座るのをつらいとおもいますが」 「えっマジで。てかそんな心配するなら初めからそんな叩くなよ。」 「それはできません。そもそもあなたがお仕置きされるような事しなければお仕置きなんてしません。とりあえずソファにうつ伏せで寝転んでください。冷やしておいた方がやはりいいでしょう。」 「うっはい。」 またズボンを下ろされるのは嫌だが、2日も椅子に座れないなんて無理だ。そう思い素直に寝転び冷やしてもらっている。 「そういえばさぁなんで護衛なんて付けるんだ?てか清美って何者なんだ?」 俺はずっと聞きたかったことをやっと聞いた。 「護衛をつけるのはいつ狙われるか分からないからです。私は何者と言われたらそうですね、会社を経営してます。」 「会社を経営ってすげぇな。てかいつ狙われるかわからないってそんなやばい会社なのか、もしかしてヤクザとか?」 「会社はヤバくないクリーンなものですよ。ヤクザなのは正解です。裏で清瀧会の会長をしてます。」 「へ?清美ヤクザの組長??やばっこわっ。 だからあんなバカ力なんだ。やばっもし俺のこと嫌いになって他に行き場がない事を確認しても俺が許可するまで殺すなよ。」 「ふっふっ許可したら殺していいなんて始めて聞きましたよ。大丈夫ですよ。ヤクザもそんな暇じゃ有りません。無意味な殺しなんてしません。」  そういいずっと笑ってやがった。絶対俺のことバカにしてる。はじめて笑ったのを見たと思ったけど俺をバカにしてなのかよ。

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