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第368話 卒業旅行1

「……俺昨日さ……殆ど寝れなかった」 「……え、僕も」 「た、楽しみ過ぎてさぁっ!」 「僕もっ!!」 「「わーーー!!」」 旅行当日の朝、待ち合わせの駅前で玲二と思い切り抱き合った。 待ちに待った春休み! 待ちに待った卒業旅行当日!! 昨日からそわそわしっぱなしの俺は、ぶっちゃけ興奮し過ぎて、あまり寝れていなーい! 「寝不足か……予想遠りだな……」 やれやれとため息をつきながら呟く霧緒。 「二人ともさ、バテるから車内で少し寝た方がいいぞ?」 笑いながら優しい言葉をかけてくれるのは菊池先輩だ。 おー菊池先輩の私服姿って殆ど見たことないかも! めっちゃ新鮮だー! 菊池先輩は相変わらず和む雰囲気を醸していて、身長が185㎝もあるのに威圧感はあまりなくて、あったかいお兄さんって感じだ。 そんなあったかお兄さんを少し見えげるようにして話している玲二は、被っているニット帽分を足しても、菊池先輩の身長には足りていない。 玲二は俺より身長低いから仕方ないかぁ。 そんな玲二だけど、涼し気な目元はキラキラしていて輝いているように見えた。 そりゃそうだ、だって目の前には大好きな菊池先輩がいるんだものなぁ…… 今日は一日以上ずっと一緒にいられるんだから!それはもう楽しくてワクワクドキドキで、あんなキラッキラな瞳にもなるよなぁ~うんうん。 あぁ……玲二くんったらもう……可愛い奴だのう……今日はいっぱい菊池先輩と楽しい時間を過ごすんだぞ! …… そしてさっきからずっと視線を感じている方へと目を向けると、クールな瞳と目が合った。 「……」 「ははは……何か?」 「……お前、顔がにやけっぱなしだ」 「だって仕方ないだろー!スゲー楽しみにしてたんだからさー。顔もついついにやけてしまうんですよ」 グレーのピーコートがよく似合っている霧緒は、立っているだけでも絵になっていて、またそこに菊池先輩が並ぶと、一気にグレードアップされた雰囲気が出来上がってしまう。 一瞬……いや大分見とれてしまって、二人のレベルの高さを改めて思い知った気がした。

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