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第382話 卒業旅行15 菊池先輩と屋内
玲二
我慢って言ってもこんなに熱を持ってしまったモノは直ぐには戻せないし、湯船の中でこれ以上の刺激はとても危険だ。
菊池先輩はそこにもう触りはしないけれど、やわやわと腰や背中を撫でてくれるし、首筋にチュッと唇を押しつけてくるので、僕の身体は幸せに包まれてふにゃふにゃになってしまった。
それでも今は駄目だ。
先輩に抱いて貰うのは今夜だし、ここは二人きりとはいえイチャイチャしていい場所ではない。
「せ、先輩……」
「んー」
「僕、今は我慢するんであの……夜はちゃんと先輩にいっぱいいっぱい抱いてもらいますね」
「は」
「あ!もちろん先輩もいっぱい気持ち良くなれるように僕も頑張るんでっ!任せてください!」
「は!え?屋内?何言ってるのっ!この子は!!こら!」
「はいはい!先輩もう上がりましょう!そろそろここ次の人と交代の時間ですよ!」
「あ!ちょっとあのね!屋内そのままで出るの駄目だろ!前勃ってるから駄目駄目!NG!」
「大丈夫です!なんとか気合いで戻しますから!」
「気合いって何ー!もうほらこっち来て!」
「え、あの!あ……っ!わ!駄目です!触っちゃあう……っ!」
「もう……あのね彼氏の言うこと聞いて」
湯船から上がりシャワーの前で立ったまま前から抱きしめられ、先輩の手が僕の硬くなった陰茎を扱きはじめた。
上下にくにゅくにゅと刺激され亀頭を指先で撫でられたらもうあっという間に限界に達してしまう。
「あ!……っ!」
「……」
「だ、駄目……直ぐでちゃう……」
「……その為にしてるの。あ、玲二くんのその顔いい……」
気がついたら先輩の硬いモノと合わさり、僕のと一緒にしごいていることに気がついた。
顎を先輩の手で固定されていて、顔を下に向けることができないから、これは感覚でしかわからない。
しかし熱っぽい菊池先輩の顔を見れば、僕と同じ状態なんだということが伝わってくる。
あ、熱いし……
凄く気持ちいい……
気かつけば自分も一緒になって扱き快楽を導く手伝いをしていた。
「は……は……は……っ!」
「はは、……最高……っ」
チュッとキスをされた瞬間、腰が抜けるような甘い感覚が脳を支配する。
お互いが射精した瞬間だった。
幸せな余韻にずっと浸りたいけれど、ぬるりとした熱い液体が手にまとわりつきそれがリアルな現実に直ぐ引き戻してくれた。
「あ!あああ!こんなところでっ!あああ」
「はは、いやーしちゃったね。でもほら仕方がないと思うよ?もう玲二くん可愛かったー!……でちゃったのシャワーでしっかり流そうねー」
「はひ、はああ」
こんなところでこんなの出しちゃって旅館の人ごめんなさい!
そう思いながら全力で二人分の精液をシャワーで綺麗に流したのだった。
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