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第390話 卒業旅行23 食事の後は

宗太 真っ赤になり酔った萩生は、こういう状態になったら霧緒しか目に入らないんだろう……そう思った。 ほんのり赤くなった身体は色気があり、普段の萩生とは違うし、霧緒を捕らえた萩生の表情には艶がありエロくてそそられる。 あの霧緒が萩生を一途に思い、大事に大事にしている理由が少しわかった気がした。 穏やかで明るい普段の萩生があいつだけに見せる顔がある…… この部屋の隣で恐らくこのまま始めるのだろうと思うと、なんだか笑えてきた。 内線で食事が終わったことを伝えると、すぐに片づけに来てくれ、そのまま別の仲居さんが手際よく布団を綺麗に敷いてくれた。 「詩……大丈夫かなぁ」 「えー大丈夫じゃないでしょう。あいつエンジン掛かってたし?うちの玲二くんにあんなこと言っちゃってさぁムカツクよね」 「え!」 「あいつスゲーエロかっただろ?見詰められてドキドキしちゃった?」 「エロかったけど!そんなことはないです!」 「でも、あのエロさは萩生の為なんだぜーって思うと笑えるよな」 そう言いながら、屋内を抱きしめて頭にキスをした。 「菊池先輩だって、エロいですよ」 「えーそうかな」 「はい……浴衣姿……カッコいいです」 「ありがとう。ね、隣のあいつらが今何してるか気になる?」 「え」 「あはは、どっちが上かな下かな……」 部屋の明かりをあちこち消して小さな灯りだけにすると、部屋が一気に狭くなったようにかんじらる。 目の前にいる屋内を見詰めると、心臓がドキドキと煩く興奮してくるのが分かった。 俺はあいつみたいな色気もカッコよさもないけれど、そんな俺を好きだと言ってくれる目の前のこの子が愛おしくてたまらない。 「玲二くんは……どっちがいい?上?下?」 再び頭にキスをしながら、そんな質問を問いかける。 「え、あ、あの……」 「ね、屋内の下着、脱がしてもいい?」 今度は耳元で囁く。 「……はい」 「はーい。いい子」 浴衣は着たまま下着だけスリリと脱がし、屋内を抱きしめ腰や尻を優しく撫でる。 身体のラインが浴衣越しにハッキリわかるので、触っているだけでも気持ちがよくて興奮してきてしまう。 「……先輩、僕……上も下もどっちもしたいです」 ……あはは、本当可愛い子!

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