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第399話 卒業旅行32 おかしな二人 *

霧緒 「キリせんぱ~い……」 「ん」 「好きでーす!」 「ん……俺も好きだよ」 「えへへ~じゃぁ結婚してくださーい」 「……」 「俺とぉ!してくださーい!」 「……」 「せんぱぁい聞いてまぁすかぁ~?け……ふがふがっ!」 ば、この酔っぱらい……何言ってんだ。 身体から力が抜けていく。 聞いてない聞いてない。俺は何も聞いてないぞ。 あー!あああー!お前何言ってんだよ。 それ普通にプロポーズだろ!! 嬉しいけど! それ……俺が言う予定のセリフだから…… 身体が疼いたのはどこへやら、酔っぱらいの口を両手で塞ぎそれ以上喋れなくしてやった。 まったくもう! そういう大事なことを軽々しく言うなっての! 「詩……この酔っぱらい」 「……ふがが」 「いいか、先走ってんじゃねえよ馬鹿。それは俺が……俺が言うまで待ってろ。ちゃんと言うから。こっちだってな、色々と考えてんだよ馬鹿……」 そう言いながら酔っぱらいの口を塞いでいた手をそっと離した。 「ぷはぁ!」 「わかったか」 「はぁい!わっかりました!待ってます!いつかなぁ」 「……もう少し大人になったらな?それにしらふの時にちゃんと言うから」 詩の髪を撫でながらそう囁いた。 俺たちがちゃんと大人にならないとこれは言えない。 いくら想いがあっても愛があっても周りに認めて貰わないと意味がない。 詩の家族と会った時にそう強く感じたし向こうから言われたことだ。 詩からそう言ってくれたことは素直に嬉しいけど順番ってものがある! 「大人になったらかぁ……ふふふ、既に大人なことしてますけどぉ」 ペロンと開けた浴衣から腕を引き抜き、楽しそうに素肌を晒してく。 上半身裸になった詩は、俺の胸を優しく撫ではじめ、妖しく腰をくねらせて見せた。 ほとんど発情した猫のように誘ってくるから、愛しさと同時に可笑しさが込み上げてきてしまう。 こんな露骨な誘惑も、詩がすれば可愛くて仕方がないから不思議だ。 俺の心を鷲掴みにするんだから…… 両肩に触れ腰に背中を撫でると、両手の親指で左右の胸の中心を円を描くように撫でてやる。 ツンと立ち上がってきた乳首をくりくりと刺激すれば、悲鳴のような小さな喘ぎが零れだした。

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