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第404話 卒業旅行37 おかしな二人
「色気まき散らして俺のこと誘っておいて即寝するとかあり得ないだろ!」
「え、色気!?え!マジ!俺色気あった!?」
「あった!ってそこじゃねぇ!ふざけんな」
「わ!ご、ごめん!ぶ!ずびまぜん!」
頬っぺたを思い切り両手で挟まれ、上手く喋ることができないし、霧緒の長い脚が俺の腰に絡みついて離れない!
色気まき散らして?
誘って?
それってマジで!?
こんなに霧緒が怒ってるっていうことは、きっと霧緒もその気だったわけで、でも俺が寝てしまったことにより不完全燃焼に終わったということだ。
か、可愛そう……そして頬っぺた痛い。
「謝って許されることじゃない。ちゃんとケジメつけろ」
「……はひ」
「あんなに俺のことを誘惑したんだから、気持ちよくしてくれるんだよな?」
「ひ?」
「そうだよな?ウ タ く ン ?」
どわあー!!!
今の顔この顔ヤバいエロい!
無造作に瞳にかかる乱れた前髪、ペロリと下唇を舐めたその色っぽい表情……
とてもエロくてつい涎が出てしまいそうになった。
その顔好きすぎるーーーーーっ!!
世の女性達がこれを見たら全員イチコロだろう。
男でもそそられて道を外れてしまうかもしれない!
現に俺はとっくに道を外れてますけど何か?
一撃ドッキュンされてしまい、心を奪われてしまった。
もうそんな顔他の奴には見せないで!
絶対見せないでっ!!
こうなったらもう逆らうことなんでできない。
そもそも俺がやらかしてしまったことだし、霧緒が気持ちよくなるようにしなくてはならないのだ。
霧緒が仰向けになり、俺はその霧緒の胸に重なるように上半身を乗せている。
「……わかった本当ゴメン。何すればいい?」
「じゃぁ俺のこと元気にさせてよ」
「う、うん」
元気に……
俺はキスだけで元気になっちゃうけど、霧緒はそうではない。
どうしたらいいのか迷うけど、自分がいつもされているように思い出しながらチュっと霧緒にキスをした。
自分がリードするなんでほとんどないし、キスだって何だって主導権は霧緒だ。
舌を絡めてみるけれど、これでいいのかとっても自信がない!
首筋から鎖骨胸に舌を這わせていく……
綺麗な肌は滑らかで逞しい。
ぺろりと乳首を舐めてみると、少し霧緒の身体が反応したようで嬉しくなってきてしまう。
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