「要するに頑張るからずっと……ずっと一緒にいて欲しい……ってことです」 「……」 「離したく……一生離れたくない……っす！」 ギュギュっと抱き着きながら突然我儘なことを言ってる俺って嫌な奴だと思う。 こんなこと霧緒に言っても、ずっとこの先一緒にいられる保証なんてどこにもないんだ。 想っても願っても約束しても未来は希望通りに広がっているとは限らないし……だけど不安に襲われると、どうしても思いが溢れてしまい言わずにはいられなかった。 絶賛エロ中ですけどねー！ 「……はぁ～お前なぁ。そんなこと言うなって」 「うぅ……そうですよね。すみません」 そんなこと……そんなことってっ！？ 霧緒にとってはっ！そんなことなのか！！ 溜息まじりに頭をよしよしと撫でてくれる霧緒の顔は呆れ顔だ。 撫でながら何か考え事をしているような、気まずい沈黙が続く。 「……ったく……さっきもそうだけど、今もどうしてお前はそういう言葉を平気で言うんだよ……もう。何か色々考えてたことがどうでもよくなってきた。馬鹿らしい」 「……？」 ごちんとおでことおでこがぶつかる。 真っ直ぐ見つめてくる瞳には、俺の瞳が映って見える。 「まず、俺もごめん。大人げなかった。それと離すつもりはないし離れない。この先もずっとそれは変わらない。それに詩とのセックスが飽きるとかそういうこともないし、思ったこともないから。いつも通りの詩でいい。あわあわ焦る詩も、張り切る詩も、死んだ魚みたいな顔になる詩も皆可愛いって思うから」 「し、死んだ……？」 「…………だ か ら お前が寂しくないように、この先もずっと一緒にいるから」 「……」 「な？」 「……」 「不安にならなくていいから。詩が結構寂しがり屋だって知ってる。俺は詩の両親やもっちーの代わりにはなれないかもしれない。だけど家族にはなれるだろ？この先ずっと詩の近くにいて俺が支えてやるから」 「……」 「分かったか詩？」 ちゅっと瞼にキスをされた。 「……ん、うん……うん」 「もう怒ってないし」 「……ん、うん……うんうん」 「よーしよし、じゃ俺と結婚するか？」 「ん、うんうん……うん……うん？」 「し　て、くれますか？」 「……え、は、はい？」 「……って国内じゃ同性婚できないけどな。まぁ国外ならできるし？それか俺が萩生家に入ってもいいかな。勿論詩が宮ノ内家に来てもいいぞ」 「……」 「ご希望なので構わないから」 「え！ヤダ！ちょっと待って！こ、これってプロポーズじゃんっ！！！」