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第412話 卒業旅行45 可愛い二人

温泉の湯の中、足先手先がじんじんしてそれが気持ち良い。 身体の至るところに散らばる痣は、昨晩の濃密な行為を思い起こさせる。 際どい箇所にあったりして恥ずかしい…… だけど…… 「ふふ……玲二も負けてないよねー」 「え」 玲二の鎖骨や首筋に付いているのは俺と同じもの。付けた人物は違えど、負けず劣らず沢山付いていた。 玲二は俺よりも肌が白いからよりキスマークが目立つ気がする。 湯船に浸かり、まったりと温泉を堪能している可愛い親友は、明らかに艶目いて色っぽかった。 つい数時間前は菊池先輩と一緒にいたんだし、抱かれていたんだから当たり前かぁ。 「あはは、いっぱいついてますな。うわ、こんなところにも!」 「え、え!嘘!って詩も沢山ついてるじゃん!やらしいー!マジ愛されてるーっ!」 お互いの身体を覗き込みながら、互いに照れつつ肘でつんつんしあう。 「玲二身体大丈夫?痛いところとかない?」 「平気、少しだるいけど。詩の方こそあれから大丈夫だった?昨日夕食後さ、酔っぱらってたよね?あの時宮ノ内先輩に凄い絡んでたよ」 「あ、あー!大丈夫!って……恥ずかしながら酔った時のこと覚えてなくてさ。後で霧緒に怒られた。だけどまさかアイスで酔うなんてさーあれにお酒入ってるなんて知らないし!……ま、まぁそれは置いといて!玲二は久しぶりに先輩と一緒に過ごせてよかったな」 「うん、お陰さまでいっぱい甘えてしまった」 「くーー!その笑顔!デレてるーっ!輝いてるわ顔も身体もっ!ピッカピカ!」 「詩だってそうだろー!何だよその艶肌ー!女子から恨まれるぞ!それにあらやだっ!あなた顔まで濡れ濡れよ!やらしいったらないわっ!」 「誰のまねだよそれっ!汗掻いてるだけだろーっ!」 バシャバシャ 「わ!やめろって!」 「玲二さんこそっ!ずぶ濡れ濡れじゃないの!嫌だわエロエローですわよ!あははあはは!どわ!ごふっ!ブクブク……」 「見たか!屋内家に代々伝わる必殺足掛けの術っ!」 ザッバァアア!!! 「パーーーァ……玲二よ……お前が落としたのはこの銀の詩か?こちらの金の詩か?そ れ と も 艶ピカ詩くんか?」 「つ……艶ピカ詩くんです……」 「おお!正直者よ。では艶ピカ詩くんの他に金の詩と銀の詩も一緒に……」 「いらないいらない」 「あはは!」 「うはは!」 …… …… 「ぷ、なぁんかさ……隣……平和だよなぁ~」 「……うるさいだけだな」

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