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第446話

夜壱 夢の国にいるのに、楽しくもなく気持ちは沈むばかりだ。どうして俺はこんなに凹んでいるのか良く分からない。 ただ、先輩につき合ってる子がいるって知っただけなのに、テンション勝手に下げて皆に迷惑かけてるわ。 「あーこのまま帰ってもいいかな……」 日は既に沈んでいて暗く、辺りは光輝くイルミネーションがキラキラ輝いていたけど、テンションは上がらず。 用事のない、ショップから出てフラフラと入り口に向かって歩きだした。 「しのしまー!」 ? 誰かに呼ばれた気がして振り向くと、人混みを掻き分けてこっちに向かって来たのはなんと萩生先輩だった。 「しのっしま!ま、待って……っ」 は?何で先輩が?そう思いながらも胸がドキドキして先輩から目が離せないでいた。 「えっと、ど、どうしたんですか」 「はぁ……はぁ……」 「あの、すみません。俺疲れたんで、もうこのまま帰ろうかと思って……」 「え、そうなの?じゃ、俺も一緒に帰るわ」 「え!」 「それと、篠島ごめーん!本当は彼女いるんだって?さっき女子から聞いたんだ。俺、女子から篠島のこと誘ってくれって言われてさ、もう気がついてると思うけど、1日一緒に行動してた子が篠島のこと気になってたんだって。それで誘ったんだけど……」 「……」 やっぱりそうだったのか。 「篠島には嫌な思いさせちゃったよな……その辺ちゃんと確認しておけば良かったのに本当ごめん!」 ごめんと言いながら素直に頭を下げてくれる萩生先輩の姿にズキンと胸が痛くなった。 いない、彼女なんていないから! 「……先輩先に帰って大丈夫なんですか?皆に怒られるんじゃ……」 「女子は色々言うと思うけど、元々先に帰る予定だったから良いんだ。仲島が何とかしてくれると思う」 「そうですか。……先輩は帰ったら彼女と会う予定だったり?」 「え」 「萩生先輩、いるんですよね?つき合ってる子」 表情をしっかり見たくて、真っ直ぐ先輩の顔を見つめた。 先輩は丸い目を更に丸くして、少し照れた表情を浮かべそのままうつ向く。 ……あ、 「う、うん……つき合ってる奴……いる」

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