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第450話

「そ、そういうの……困る……」 「何でですか?」 「……だって恥ずかしいじゃん」 「そうですか?」 「そうだよ……恥ずかしいし、あいつ人見知りだから、凄い怒りそうだから」 ……人見知り……うん、間違ってないぞ。 「……あいつ、ですか。ふーん……そんな風に呼んじゃうのか……いいなぁ。あ、駅着きましたよ」 おかしな流れのまま慌ただしく電車を乗り継ぎ、自宅近くの駅へとたどり着いた。 「はぁ~やっと着いた」 「じゃぁ、萩生先輩。今日は有難うございました。色々あったけど楽しかったですよ」 「そっか、色々有難うな。俺も楽しかった~」 「じゃ、俺んちこっちなんで」 「お、おう!じゃあな」 「やっぱりついて行っちゃ駄目ですか?」 「だ、駄目!」 「ちぇ~」 そう言いながら、篠島は手を振りながら立ち去って行った。 …… はぁ~~~~。 諦めてくれた~!良かった~! 篠島の立ち去る後姿を確認してから、スマホを取り出して霧緒へ「駅についたよ」とメッセージを送った。 そして自分も逆方向へとぼとぼ歩き出す。 篠島に合わせて帰って来たから予定よりも少し早めに着いたな。 メッセージに残してきたなっちから、呪いのようなメッセージとスタンプが沢山送られてきていたから、喫茶店に着いたら返信しないと。 女子の中に一人残してきてしまったなっちには申し訳ないことしちゃった。 「なんか、お腹空いてきたな」 篠島からの追及を逃れられてホッとしたせいか、何か食べたくて仕方がなくなってきた。 喫茶店で何か頼んで食べよう……そう思うと、自然と歩く速度が速まる。 喫茶店までは駅から歩いて10分くらいだ。 歩き慣れている道だから、夜で暗くても不安なことはない。 喫茶店行けば霧緒に会えるし、お腹空いているしで気持ちが前に行き過ぎて、まさか後ろからついて来る奴がいるなんて夢にも思わず。 その奴とは、勿論篠島で、 「萩生先輩って警戒心ないなぁ~~。そこがまた先輩っぽくていいんだけど、先輩の彼女の存在が気になりすぎて、このまま帰れないって」 そんなことを呟きながら尾行されていたなんて、全く気がつかない知らない俺だった。

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