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第462話
は、恥ずかしい!そんな気軽にカモーンって言われても!
「あ!あの!話変わるんですけど!えと!留学の話って……」
そう!
お目出度い話をもっと聞いていたいけど、こっちの話も気になって仕方がなかった。
留学なんて話、寝耳に水で全然知らない。
「あーーーーー、そうね。それよね……もっと早く詩くんに話しておきなさいよって霧緒には言っていたのよ?あの子、海外の大学で建築学を学びたいって以前から考えてみたいで、イギリスの大学に留学することになったの。あ、汐里も行っていた大学なんだけど、お世話になってた先生と今もちょっとしたご縁があってね。そこに暫くお世話になることになったのよ」
「……暫くって、どれくらいですか……」
「一応夏頃から~3か月くらい」
「……3か月……ですか」
「そ!3か月!あっという間よー!」
そっか、3か月かぁ。
留学ってもっと何年もあって、ずっと向こうに行っちゃうのかと思ったから、少しホッとした自分がいる。
それくらいなら……
「……でも……詩くんごめんね。言っておくけど、来年はもう少し長期になるかもしれないわ。今回はあくまでお試し期間としての3か月。その後も向こうに行くことはあると考えておいて欲しいの」
「……」
「あの子にね、思う事は多々あるけど、真剣に自分の将来のことを考えているみたい。やりたいことはやらせてあげたいと思うし、学生のうちにできる経験はさせてあげたい。親失格の私が言うのもなんだけどね。本人もバイトして少しでもって資金つくりしてるみたいだし、協力はしてあげたいなって」
「……はい」
「きっとね。詩くんと出会ったからだと思うわ。あの子変わったから。詩くんに捨てられないように、ちゃんとしないとって思ってるんだと思うわ~!」
「え!そんなことないですよ!……俺なんて……霧緒に比べたら何にもできないし、心配ばっかりされてて……昨日もちょっと喧嘩しちゃったし」
……そうだ。
霧緒は昨日、話すことあるって言ってた。
報告がなんとかって……あぁ……このことだったんだ。
俺、霧緒の話全然聞いてなくて、ただムカついて走って……そのまま帰って来ちゃったんだ。
霧緒はちゃんと俺に話そうとしてたのに、俺はそれを無視して一方的に帰ってしまった。
馬鹿だなぁ……
不思議そうにしている友子さんに、昨日合ったことを搔い摘んで説明して、改めて謝ったんだけど……
何故か盛大に爆笑された。
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