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第465話
「……お、俺もごめん」
「ん」
「霧緒のこと、ちっちゃいとか言った」
「…………あ、それは許してないかな」
「え!」
「許すとか言う前に意味がわからない。ちっちゃいってどういう事?どういう意味?」
「あ、あの」
「…………俺のサイズじゃ、不満だってこと?」
「ぬわわっ!!そんなことは!」
階段の前で軽く壁ドンされ、じわじわと追い詰めるようにイケメンの顔が近づいて来る。
睫毛なが~って思っているその瞬間に唇が重なり、そのまま動けなくなってしまった。
触れてるだけなのキスなのに、どうしてこんなに切なくなるんだろう。
ドキドキして熱くて胸がいっぱいになるんだけど。
「……話し合いしないとだけど、その前にしたいこと……あるよな」
「……?」
「子供出来たって母さんから聞いただろ?」
「うん、聞いた」
「じゃ、子作り……しようか」
「……えーと?それはどういう」
「詩もそろそろ孕むかもしれないよな」
「ちっがーう!そういうことじゃなーい!」
「…………」
「……え、今するの?マジで?友子さんすぐに帰って来るよ」
「子供はさすがにできないのが残念だ」
「おーい聞いてるか?えーと、顔怖い……ですよ……?」
笑っている霧緒はマジだから余計に怖い。
こ、これはマジだ~
子作りとか言ってるけど、ただエッチしたいってことだろ!
あわあわ動揺してる俺の手を引っ張り、二階の自分の部屋へ向かう。
ドアを閉めるなり唇を塞がれた。
「ンん……っ」
軽いキスから直ぐに濃厚なキスへと変わり、お互いを味わう。こうなると夢中で深いところまで求めてしまい、後戻りできなくなってしまうのだ。
だってキス好きだから、気持ちよくなっちゃって止まらないんだよー!
絶対確信犯だろ!
霧緒の舌が絡む度に、イケナイ気持ちになってきて、もっともっとその先も欲しくなってきてしまう。
今するの?って言ってたのに、もうその気になっちゃってきてる俺って、本当馬鹿。
……だって触られると、キスをすると頭の中が霧緒でいっぱいになるんだ。
ベッドに押し倒された時にはもう濃厚キスの効果はてきめんで、俺はヘロヘロになってしまっていた。
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