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第468話 *

霧緒 事後のへろへろになった詩の後ろ姿を眺めていると、改めてこいつのことが好きだと実感する。 さすがに中に出すことはできないから、ゴムはしたけど、作れるものなら孕ませても構わないと思った。 ガンガンセックスして、俺と詩の子ならそれは全然有り。 詩似~の可愛い子ならwelcomeだ。 ……って、実際にはいらねぇけど。 俺には詩だけがいればいいし…… 詩の汚れた箇所をキレイに拭いてやり、下着やパンツも穿かせてやる。 こんな時はいつもぼーっとして、されるがままになっている詩がまた可愛いと思ってしまう。 ベッドに座り、身体を引き寄せて頭にキスをした。 詩から伝わってくるぬくもりがいとおしくて仕方がない。 汗で少ししとれた前髪を、軽く指先で整えてやる。 くすぐったそうにしながら瞬きをする大きな瞳と目が合った。 「ふふふ」 「……なんだ、その笑い」 「霧緒が優しいなぁって思って」 そう言いながら、俺の肩に顔を擦り付けてくる姿がまた可愛くて堪らない。 笑い方が「ふふふ」から「ぐふふ」と変化し、肩から胸に顔を埋め、スハスハと俺のシャツの匂いを嗅ぎ始める。 その様子はまるで何かの動物に見えた。 ……そういえば、初めてこいつと出会った時、俺の事を獣って叫んでたな。 嬉しそうに俺の匂いを嗅いでいるお前の方がずっと獣みたいだぞ。そう思った。 あぁ……犬ってこういう感じなのかな。そう詩の身体を抱きしめ、柔らかな髪を撫でてやる。 頭を撫で耳をなぞりながら顎を掬い上げ、現れた詩の唇に自分のを重ねた。 ちゅ…… と、リップ音をわざと立ててから、クリっとした茶色い瞳を見つめ、恋人の顔をじっくりと堪能した。 「…………な、な何でしょうか。は、恥ずかしいんですけど」 「……ン?そう」 「そうだよ。イケメンにそんなに見られると……」 「顔赤いぞ。いい加減慣れろよ」 「……え、慣れ……慣れますかね」 「…………まぁ」 まぁ、慣れない方がリアクション面白いからいいか。 「え?」 「……いや。留学の話、黙ってて悪かったな」 「……」 「言おう言おうって思ってたのに、なかなか切り出せなくて」 「……うん。もっと早く聞きたかったよ。夏ってもう直ぐじゃん」 「ン」

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