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第505話
「す……好き……大好き……」
「……っ……」
「大好き~~」
背中に手を回ししがみつき振り絞るように小さく叫んだ。
腰の動きが一層増し身体を貫く刺激が波のように全身を飲み込む。
お互い白濁を吐き出した瞬間全身に貫く快感……脱力感に襲われた俺は、頭の中が真っ白になってしまった。
「は、は、はぁ……はぁ……」
「……はぁ……はぁ……ウタ…………」
「…………へ、へへ………うぁ……うわ……!」
「……まだ挿ってんだけど?もう少し付き合え」
って言いながらローション足してます?
俺に挿入されているあれが萎えてないのが分かったし、腰が少しずつ動いて繋がってるところからとってもエッチな音がする。
それから小一時間?霧緒が満足するまで俺は抱かれて続けた。
後半はベソベソ泣いてたのは覚えてるけどその後の記憶は覚えていない。
だけど寝起きは温かなぬくもりに包まれていて幸せな気分だった。
「おはよ……」
「おはよう」
「……超……眠い。身体だるい。ぎゅっ……して」
「……ん」
「ン……ん~~~~~~あったかぁい……」
「腰大丈夫か?」
「う、うん、大丈夫……たぶん」
「久しぶりの詩だったから興奮した。可愛かった……」
「……」
ニヤニヤと笑ってる霧緒の方が可愛い。普段あまり笑わない恋人が今嬉しそうに微笑んでいる。
免疫のない奴が見たら一撃必殺だろうな。美形恐るべし。まぁ、絶対見せないけど。
そう思いながら霧緒の胸に抱かれ再びまどろみはじめた。
……って寝たいのはやまやまなんだけど朝ごはんの準備があるんだった!
そう思って身体を起こすと腰に鈍痛が走る。
「ぐぁ」
「無理するな」
「……無理」
「……」
「朝ごはんは……作る。作るから」
「……はいはい。じゃ、俺も手伝うわ」
「え」
「料理は自信ないだけど手伝いならできるだろ」
「うん、いいけど。疲れてない?寝ててもいいよ?」
「……なんだよ。邪魔かよ」
「いや!そういうんじゃないよ!」
「そういうの今のうちに少しずつ覚えたいしな。簡単なやつならできるだろ」
「ほへぇ~あの霧緒さんが?朝ごはんを?」
「そ、例えば詩が起きるのツラい時とか?米くらい炊けたら楽だろ?」
「う、うん……確かに楽だけど。ツラいってそれってどういうシチュエーション……」
「ん、勿論散々セックスした次の日」
「は!?ななな!なんだそれっ!」
「もう決めてるから。詩が高校卒業したら一緒に住むって」
「え」
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