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第2話

無駄に寒い中お隣さんへレッツゴー。 寒いい…!! マフラーでぐるぐる巻きに防寒したけどすぐそこだからって安易に考えて上着は着ないで着てしまったことを後悔した。 パーカー1枚はキツい。 「さっむい!!!!俺馬鹿!!!」 凍えながらお隣さんの玄関まで来る。 わあ…白と黒のスタイリッシュなお宅ですねー。 うちの純和風な家と対照的な近代的なお宅だ。 インターホン鳴らしたけど、応答がない。 …おーい… 留守ですか? 寒いのもあってポーチの中へ。 玄関の方のインターホンを鳴らす。 寒いけど、あの可愛い先輩が出てきてくれるかもしれない。 四月から私の後輩になるのね。 どうぞよろしくね! わからないことがあったら私になんでも聞いてね詩君。 とか…優しい言葉かけてくれちゃったりするかなー。 いろいろ妄想してると、玄関の扉が開いた。 ガチャ … 「…何?」 … ウキウキ妄想が吹っ飛び…かじかむ指先がやたら痛く感じた。 ギラギラする目が出迎えてくれた。 ひぃ け、獣? 「…」 「…」 「…」 「…何の用…」 は!! 予想外の驚きで自分がどこかへ行っていた。 お帰り自分!よく帰ってきた! 目の前にいるのは期待してた可愛い先輩ではなく自分を斜め上から見下ろす…男の人。 さらさらした前髪が印象的だけどキリッとした?ギラっとした? 鋭い眼が印象的で獣みたい。 … とりあえず怖いー! 顔には出さないけど結構ビビってる! 予定外でビビった!誰だこの人は!!! 「あ、あの!と隣の椿さんち! に、引っ越してきました。 はぎぅってい、言いまふ! 来月から日ノ原高に通う予定でふ。 ど、どうぞよろしくお願いしまふっ!!」 あー…ビビったのとこの寒さでうまくしゃべれなかった…恥ずかしい。 マフラーが口のあたりに食い込んでてたのもあって何言ってんだこいつって思われてる。 「…あ、そう…」 「…こ、これつまらないものですがどうぞ…」 「…どーも…」 立ち去るときはダッシュしてしまった! 辛いミッションをクリアした時の謎の達成感があった。 俺の顔は寒さで赤くで鼻水でずるずるだった。 えーん汚い。 しかしあれは獣だ獣!狼みたいな眼をしてた。 だ、だれ? あそこの家の人? むっちゃ不機嫌だった?? 俺のせい?とりあえず…あー怖かった。 でもなんか思い返すとあれって世間でいうイケメン?な感じだったかも??

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