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第13話
「て、適当にしてないですよ!緊張したり色々ドキドキするんであんな感じになっちゃっただけです!もう忘れてくださいっ」
「…なんで緊張するの?」
「だって…宮ノ内先輩学校で評判じゃないですか。女子が色々教えてくれるんで…」
「…へー、なんて?」
「先輩の中で一番カッコいいとか…エロいとか。彼女が複数いるとか。モデルみたいとか。やっぱりエロいとか。先輩の姿見れただけで一日ハッピーだとか。泣きながら拝んでたりとか。目が合っただけで妊娠するだとか」
「わー何それすごい」
「自分のことだろ!」
「え、萩君も拝むの?俺のこと」
「拝みませんよっ!!」
「なんで緊張するの?」
「だからっ!カッコいいからだよ!!」
「へー」
「萩君俺のこと…カッコいいって思ってくれてるんだ?」
「え、…まぁ…」
あわわわわ
…その色っぽい顔やめて!
近づかないで!!
「それは…光栄だな…」
「だだだだから…その顔…エロいから」
ちょっとちょっと!!!??
おでことおでこがくっついでますよ!?
何してんだこの人!!!
「…」
「…!!!」
「…萩君…顔真っ赤」
わわわわわ!!!
息が…先輩の息がぁああああ!!
!!!!
我慢の限界!!!!
両手で目の前にある先輩のエロカッコいい顔を両手で挟んで引きはがす。
「お、おふざけはっ!いけません!おお邪魔しました!!」
わー!何言ってんだー俺!
って思いながらも紙袋持ってその場から退散。
家に着いた頃にはぐったり…この距離でなんでこんなに疲れてるんだ。
もう、心臓がいくつあっても足りない。
まじ、キスされそうだった。
アップで見た宮ノ内先輩の瞳は凄く綺麗で…色っぽくて…
自分の知らない心の扉が開いてしまいそうな…そんな感じだった。
ドキドキはしばらくやみそうにない。
もう、しばらくは先輩と関わりたくない。
~♪~
スマホが鳴る。
『今度うちに遊びにおいで♪』
Miyanouti
…
ああ…
放っておいてはくれないみたい。
宮ノ内先輩からたまに遊ぼうメッセージが届いたりするようになった。
ちょっと前回の興奮ドキドキから逃れたくて当たり障りのない返事を返している。
高校三年が遊ぼうって…何して遊ぶんだよ。
…絶対からかわれてるだけだと思う。
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