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第18話

… ~♪~ 『いるよ』 Miyanouti よし! そうだろうとも!! 宮ノ内先輩の部屋の明かりはここから確認済みだ! 俺は先輩の家の前に立っている! もう日は暮れて辺りは暗い。 不審者じゃないよー! ピンポーン! 「はーい」 「…こ、こんばんは…」 「はい、こんばんは。どうしたの?」 「…あの…」 「?」 「…えーと」 「…?どした?」 「…あの、…お願いが…」 情けなくて申し訳なくて声が出ない。 ちゃんと言え男だろ! 「先輩お願いがありますっ!!ベランダを!貸して下さい!」 「…はい?」 先輩のカッコいい目が点になっていた。 ひぇ~ 簡単に説明すると家の鍵をなくしたんだ。 どこを探してもみつからない。 何回探してもみつからない。 どこで落としたか検討もつかない。 そしてばあちゃんは今日は金沢に友人と旅行に行って明日まで帰って来ない! 念じてみてもばあちゃんは帰って来ない。 学校の帰りにスーパーに寄って、自宅の前でこの現実に気がつき絶望したんだ。 もっかい言う。 鍵がない!!!! 凄い焦っていっぱい考えた。 そして俺は思い出した! 俺の部屋の窓!今朝換気して少し開けてそのまま学校行ったんだ! 無用心とか思うけど今はその無用心に感謝!!そこからうちに入れんじゃん! 「でもさー、危なくない?」 恥ずかしいけど一部始終を先輩に説明した。 「大丈夫です!俺身軽いから!」 「先輩お願い!!」 「…」 先輩の家の玄関で思い切り頭を下げた。 今日の体育館での出来事があったし先輩とは正直気まずいし、今凄い迷惑かけてるって思う。 自分の不甲斐なさに泣けてくる。 馬鹿だな俺。 駄目かなぁ。 しばらくの沈黙の後、 「いいよ。おいで」 と、声がかかる。 頭を上げると先輩が優しく笑ってた。 あ、カッコいい… 「でも、本当気をつけて」 「はい!有り難うございます!」 先輩の部屋に案内される。

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