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第37話
…??
えーと
今なんて
おっさいました?
気がつくと先輩はベッドに肘をついて俺を眺めていた。
先輩の伏し目がちの目が綺麗だあ。
俺の左手首に触れながら…
「もう…湿布しなくていいの?」
「…はい、もう痛みほとんどないんで」
「…そっか…よかった」
安堵した溜息が漏れる。
先輩の手はずっと俺の手首を触っている。
手首から手の甲…指先へ…
指先から手のひらへ
触るか触らないかの微妙な力加減がこそばゆい。
それを何回も繰り返す。
こ、こそばゆいっていうか…
エロいんですけど…
神経がゾワゾワしてくる。
「あ、あの…先輩…」
腕からやっと離れた手は…今度は俺の顎から頬を長い指先で撫ではじめた。
「萩生…」
「……はい」
「萩生のこと…好きみたい」
「…はい?」
「俺」
「…」
「…」
「は?」
「萩生のこと 好 き なんだけど」
「!!!!!!???」
「聞こえた?わかった?」
「!!!!!!」
「ちなみに友達友人としての好きじゃなくて、恋人としての 好き だからね」
ほとばしる悩殺笑みを浮かべながらびっくり発言をする先輩!!!!
「ちょっと待って!せせ先輩!俺俺男…!!!」
「そんなの知ってるよ。馬鹿」
かあああああああ!!!!!
「萩生…俺のこと好きでしょ?」
「え!?」
「気のせいだったらすごいショックだけど…」
「え…」
先輩が俺の手を自分の胸に当てる。
鼓動が速い…凄くドキドキしてるのがわかる…
本気だ…
…
「気のせいだとしても…好きにさせる自信あるけど」
「…」
「どうする?」
「…」
そんな切ない瞳で見ないで…
こっちが苦しくなる…
先輩の顔が近づく…
どうしよう…
「…このままだとキスするよ」
「…」
「…嫌なら蹴り飛ばして…」
…
蹴り飛ばせるわけない。
でも…
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