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第62話 テスト勉強。
学校から帰宅し、部屋の机に向かいテスト範囲をペラペラと確認。
一応やることはやってるけど、勉強はあんまり好きじゃない。
集中力続かないんだよなー。
机に向かっても長続きしない。
同じクラスだから分かるけど…玲二は結構出来るんだよな。
小テストいつもほとんど満点みたいだし。
俺、特に英語苦手だー。
テストの結果悪かったら…夏休み実家に帰れない…
…
…
うわー怖い。
宮ノ内先輩教えてくれるって言ってたけど、向こうは三年で受験生だし迷惑かけられない。
俺は俺で頑張るしかないんだっ!
「えいえいおー!」
とか言いつつベッドでゴロゴロタイムを満喫してる俺!
ああーー!!ベッド最高ー!気持ちいい!
眠気がダッシュでやってくるー。
…
~♪~
メッセージ
『テスト勉強やってる?』
Miyanouti
ん
『やってまーす!』
詩
『どこでお勉強中ですか?』
『部屋ー』
『うそはつかない』
…?
…あ"
もしかして……
身体を起こしてみる…気がつくと辺りは薄暗くなっていた。
…もしや
少し開いている窓を見つめる。
ベッドから起き恐る恐るそっと窓の外を伺うと…。
あー…
「やっぱり…寝てただろ?」
明るい向かいのベランダでマグカップ片手に持って笑っている…ようで笑ってない?宮ノ内先輩がおりました。
「…詩、勉強見てやるからこっちおいで?」
凄い笑顔だ…
ここは素直に甘えた方がいい…そう思ったわけで。
お隣さんに行ってきます!
…
「一応やってはいたんだけど…」
「ふーん、でも寝てたよね。俺に…嘘ついてたしねー」
にこって笑う宮ノ内先輩は怖い。
先輩の部屋には小さなテーブルが用意してあって俺はそこにベッドを背にして座っている。
意味はないけど正座です。
先輩は俺の目の前…射るような視線が痛いです。
「わーー!先輩ごめんなさい!これから頑張ります!やる気あります!」
「はじめが肝心だからね。わからないとこあったら言って?」
にっこり笑いながら頭をくしゃくしゃされる。
「はーい」
「…寝たりさぼったりしたら襲うからね」
「!」
時間が夕飯に被るので、ばあちゃんに言って弁当にしてもらった…もちろん先輩の分も!
「少し進めてからご飯にしよう」
「はーい」
さっき寝たのもあって集中して進めることができたけど…
わからない箇所は先輩に聞いて教えてもらった。
おお…!わかりやすい!
「先輩…毎日勉強してるの?」
「んー復習する位だけどしてる」
「…うおぉ…毎日か」
「習慣にすれば苦じゃないよ」
…それが出来ない人もいる。
先輩が開いているワークには俺からは理解出来ない文字が沢山並んでいて見てるだけでお腹いっぱいになる。
「ほら、ここで止まってるぞ。このページまで進めたら飯にするから」
「えー!!ここまで?マジでっ!?」
「マジだ。やれ」
先輩の目が…マジだ。
勉強モードになるとスイッチが切り替わるのか怖さが全面に押し出されている。
目が座ってるー!
軽い気持ちで先輩に教えて貰おうと思ったことを後悔した。
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