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第68話

… …あれ 気がついたらまたバスルームに座り込んで、全身泡だらけになっていた。 「あ、詩気がついた?…今綺麗にしたから」 目の前に先輩の顔。 綺麗にって……あれを掻きだしたよってことだと理解するのに暫く時間がかかった。 体力も気力も限界でぼーーっとしてしまう。 「キリオ…の馬鹿…」 「…」 先輩が濡れた俺の前髪を掻き分け、キスをする。 「顔…にやけてるよ…キリオくん」 「…ははそうかも」 シャワーして、また二人素っ裸じゃん…。 エッチの時も当然そうなんだけど。 最近俺ら裸族だな裸族。 エロカップルみたいではずい。 「立てる?」 「…ん…」 むっちゃ身体はだるくて痛かった… 先輩に身体や髪を拭いてもらい着替えさせてもらって何とかベットに転がることができた。 シーツはとりかえられていて、先輩に抱きしめられながら一緒に横になる。 「キリ…もう…眠い…」 「うん…俺も…」 「…あったかい…」 「…うん…」 「キリオ…今度デートしよう…ね…」 「…!…うん」 俺らいつも裸族でどうなの?って思ったらどこか先輩と一緒に出掛けたいって思った。 先輩の返事を聞く前に俺は眠りについてしまった。 再び目を開けたときに飛び込んできたのは先輩の寝顔だった。 だるさのがまだ残っているせいか身体を動かすのもおっくうでピクリともせずぼーーっとただ先輩の寝顔を見ていた。 長めの前髪で片目が隠れて見えないけど、本当綺麗に整った顔してるなぁ…睫毛…長ーい。 薄めの唇はちょっと開いていてエロさを醸してるけど、寝顔はちょっと幼く見える。 でもやっぱりカッコいいや…はは…ってつい笑うと…目の前の閉じていた瞳がこちらを見ていた。 先ほどの幼さは消えてしまった。 …こつん… おでことおでこが…唇が微かに触れる。 「おはよ」 「…おはよ」 落ち着いていた鼓動が少し早まる。 「…身体どんな感じ?」 「んーだるい。でも学校行く」 「無理するなよ」 先輩の指先が俺の頬を撫でる。 「大丈夫だよ。キリ先輩」 「…」 「キリオと先輩くっつけてキリ先輩ね」 「…なんでくっつけるの」 目の前の顔は不思議そうだ。 「…普段から呼び捨ては気が引けるよ。三年の先輩を呼び捨てできないだろ。だからキリ先輩」 「…」 手を先輩の頬に伸ばし優しく指先で触れる… 「二人の時は…霧緒って呼んで…いい?」 「もちろん」 「やった」 「…キリ先輩ね…いいね」 霧緒は微笑みながら俺にキスをした。

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