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第69話
テストまでの期間、時間を決めてわからない所だけ霧緒に聞くことにした。
霧緒の勉強を邪魔したくないし、またがっつりやったらもれなくエッチがついて来そうだったからだ。
霧緒はそんな俺の気遣いが不満そうで仕方がないみたいだったけど、ちゃんと勉強してる俺のことを考えてくれたみたいで特に何も言わなかった。
でも正直今までそんなに勉強してなかった俺の脳はいっぱいいっぱいで…
「…死ぬ…」
本日のテスト終了。
教室の机に突っ伏してぐったりしていた。
「でも、そのお陰でテストの結果いいんじゃない?」
「…そうだといいんだけど…」
「宮ノ内先輩がそんなに勉強に対して真面目だったとは思わなかったなー意外」
玲二は鞄にノートや教科書をしまいながら呟く。
テストは明日で終わりだ。
「多分俺があまりにも問題解けないからだと思う…」
「詩、そんなに出来ないイメージないけどなぁ」
「…出来るイメージもないだろ」
「あ、あー…まあ…あはは」
「でも明日でテスト終わるし!そう思うと気が楽になるー!」
「はは!そうだね!僕もゲーム再開出来る!」
ゲーム好きの玲二もすっげー嬉しそうだ。
最近菊池先輩ともゲームアプリで遊んでるらしくて、よく菊池先輩の話題が玲二から出るようになった。
緑川先輩の件があってからその後もメッセージもよくやってるみたいだし。
霧緒と菊池先輩は中学からの付き合いみたいで、二人仲がいい…親友っていうのかな。
菊池先輩はひょうきんで面白い!色んなこと知ってて情報通!って玲二が言ってた。
周囲に無関心でマイペースな霧緒と対照的だ。
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