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第80話
とっさに思いついたハグの効果があったのか、その後の夕食は楽しく過ごすことができた。
料理も凄く美味しかった!
霧緒はほとんど喋らなかったけど、ちょっと不機嫌さは消えた気がする。
友子さん園田さんは霧緒と一緒に過ごせてとても嬉しそうだった。
後片付けを手伝いたかったけど、
「もう遅いし大丈夫だよ。今日は本当…有り難う」
園田さんに丁重に断られてしまった。
「詩くーんまた来てね。おやすみ」
「はい、是非!お邪魔しました。おやすみなさい」
「じゃ…」
二人に挨拶して、俺と霧緒は椿家に戻った。
「はぁ…」
「疲れた霧緒?」
「…疲れた…」
俺の部屋のベッドに転がる霧緒。
「お疲れ様…」
「マジ眠い…」
「先に風呂入って来なよ」
「…ん」
前髪をかきあげながらぼーっとする霧緒を促す。
本当に疲れたみたいで、言われるまま支度をして風呂に向かって行った。
俺も疲れたけど…楽しかったな。
友子さんから母さんとの思い出話も聞けたし。
霧緒も途中会話に混ざることもあったからほっとした。
友子さん…嬉しそうだった。
良かった。
…
家族って大事。
…
おおう…寝てしまいそうっ!
霧緒まだかな…
早く出ろー。
…
…
…
案の定俺はそのまま寝てしまった。
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