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第93話

宗太 インターフォンを押すと、 な、な!何故!菊池先輩がうちに!? ……って顔で、屋内が出た。 屋内の服装は下はスウェットで上はTシャツ姿だ。 「あのさ~屋内がさ~詩は来ちゃ駄目だー!って言うから俺が来たんだよ。お邪魔しまーす」 「え!せ、先輩?ちょっと待って!」 「大丈夫!屋内の部屋が樹海だって萩生から聞いてるから、片付けなくてもいいよ?部屋どこよ」 あいつら、絶対俺に行かせるつもりだったよな。 まったく何考えてるんだか。 「こ、こっちです…どうぞ」 玄関から一番近い部屋が屋内の部屋だった。 結構間取の広そうなマンションだな。 「あれ、意外と片付いてる…と言うかキレイ?」 「昨日大掃除したんです。暇だったから……いつもは汚ないんです」 机に本棚にベッドにパソコンにゲーム機。モニターが3つもあるよこの子は…… 「あの、お茶入れて来る」 「いいよ用意して来たから!はい」 ポンっと鞄から出したのは、炭酸飲料2本。 さっきコンビニで買ったものだ。 「ありがとうございます…」 「どういたしまして…」 「…」 「…」 「…」 「…で、どした」 「………」 「やなーい」 「……ちょっと…色々ありまして…」 屋内はベッドに腰掛け、俺は床に座り壁に寄り掛かる。 屋内は下を向いたまま、黙りだ。 はーーーーーやれやれ手かかかる。 何があったのか知らないけどさ。 「ほら…ここ…座って」 手招きして俺の目の前に座らせる。 「…はい」 「…」 屋内にじりじり近づく。 俺の両足の間に、屋内が体育座りしている状態だ。 「…俺に話せる?話せない?どっちだ」 「…は、話します…」 「どした?」 「…凄く嫌な事があって。気持ちが悪くて、学校行く気にならない」 「嫌な事?」 「あ、逢沢先輩に……キスされた」

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