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第111話

「じゃ何、セックスはしてるのに自分の気持ちは伝えてないの?」 !!! 玲二の言葉が胸に突き刺さる。 つか、えぐれた。 「タ、タイミングを逃してしまったみたいで」 「タイミング関係ないだろ」 ひぇー!!厳しい! でも本当に玲二の言ってる通りで、俺ってなんて最低な男なんだ。 何に対しても筋道があるんだから、俺は今さらすぎてもうどうしたらいいか…… 「宮ノ内先輩も詩に好き!とか愛してる!とか言われたら絶対嬉しいって!恥ずかしいかも知れないけど、頑張れ!」 「う、うん」 玲二が物凄くカッコいい男に見えてしまう。 キラキラしてます。 「って言ってるけど、そんなアドバイスできる知識も経験もないから僕ー!はぁ……でもまさか、僕も男の人を好きになるなんて思ってなかった」 「そうだよねー驚いたけど、好きになっちゃったんだから仕方ないよね」 「ねね!詩はさ!宮ノ内先輩のどこが好きになったの!?」 「エロい顔。嘘です……なんだろ……一緒に居て落ち着くとこ?楽しいとこかな?」 そう、居心地がいいって言うんだろうか。カッコいいし、エロいから顔見るだけでドキドキするけど、その反面一緒に居たいって思う。 「み、宮ノ内先輩と一緒に居て落ち着くんだ。すげーな」 「玲二は?」 「何でも話せるし、頼れるとこ?素になれるし」 「うんうん!菊池先輩頼りになりそう!玲二くんにぴったりよ」 ベッドと布団にそれぞれ横になりながら呟く。 「でもさ、こういう内容を話せる友達が身近にいて、俺すげー良かったって思ってる。他の奴には絶対話せないじゃん?玲二がいてくれてめっちゃ嬉しい……」 「僕も同じ!詩と同じクラスになれてマジ良かったって思ってる。こんな僕とさ、一緒にいてくれて、友達になってくれてありがとう!」 「「イエーイ!心の友ー!これからもよろしく!」」 ベッドから玲二の布団に転がり込む。 部屋の明かりを消してからもずっと二人話し込んでいた。

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