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第112話*

霧緒 あー 身体が頭が重い。 授業に集中してる時はそれを忘れられるけど、帰る時には全身にだるさが襲ってくる。 予備校は終わったし、後は帰るだけだから別にいいけど。 つか、やたらいつも話しかけて来る奴がいるけど、なんなんだ? 他校の奴っぽいけど、俺に話しかけて来る奴らにいちいち何か言っててウザイな。 つか何か頭痛がしてきた。あー痛い。 「宮ノ内、顔色良くないけど大丈夫?」 「……」 そういえば、今日ろくなもの食べてないな。 詩んちに行ってた時は、バランスのとれた食事を毎日食べて贅沢してたな。 気にしなかったけど。 ここ数日かなり適当飯だったかも。あー気分悪い。 「鞄持ってやるから!家どこよ」 「……いいよ……ウザイから」 断ってもはらっても付いてくる。 ……面倒くさい。 「気にするなって!君マジで具合悪そうだし」 「…………」 相手にするのも億劫で、結局家の前まで付いてこられた。 足下が……ふらつく…… 「宮ノ内、またな!お大事に!」 家の玄関に入る時、そいつが誰かと話す声が聞こえたけど、振り返る余裕はなかった。 これは久しぶりにマジでツラい。 薬飲むかな…… あー……シャワー浴びてさっさと寝よう。

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