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第124話 通りすがりのもぶくん。
ゆっぺ
こんにちは!通りすがりのもぶです。
えと…名前あります。
ゆっぺって呼んで下さい。
一年生です。
あ、同じクラスに萩生がいます。
新学期初日からマークしてた一人が萩生詩。
萩生は、スマートな体系で愛嬌のある顔が可愛い。
髪がサラふわで爽やかな印象がある。
俺の中ではかわいい王子様なイメージ。
うん、俺の好み。
もう一人が屋内玲二。
屋内は、長めの髪が邪魔してて顔がちゃんと見えないけど、ちょっとクールな顔してて…いつも眠そうにしてる。
色白で身体弱そう。
こっちも俺の好み。
あの二人、気がついたら仲がいい。
何かボソボソ喋ってくくくって笑い合うとこ…
マジ世界作ってて見ててよだれが垂れるんだけど。
二人一緒にいると、目を引くんだよな。
ちらちらと二人をチェックするのは、俺の日課になった。
だって!楽しいからっ!!萌えるから!!
席が隣同士だから必然的に近づくよね。仲良くなるよね!
出会いってそんなところから始めるんだよな。
うむ……俺はそこから真剣に考えていた。
萩生と屋内は、どっちが…受けか…攻めか。
まぁ、身長差がさーほとんどないからどっちが受けでも攻めでもOKだし。
二人でイチャイチャさせてたら絵になるじゃん?
あいつらめっちゃかわいいんだよ!!
俺は遠くから眺めるだけなんだけど。
あ、別に仲が悪いとかそんなのじゃないよ。
あいつら性格いいし。
俺があの中にはいっても全然絵にならないし、遠くから眺めてるだけで十分なんだ。
最近の俺は、
爽やか萩生×病弱屋内で萌えている!
******
人気のない放課後の図書室。
「詩、あの本見つかった?」
「んーこの辺に、あったはずだけど」
「わ。あはは詩何するの。くすぐったい」
「玲二いい匂い。本当お前好き」
「ほら、本探して早く出ないと怒られるよ。ん……」
ちゅ
「玲二可愛い……すげー好き」
「僕も詩のこと好き。ね、もっと……キスして」
「あれぇ?本はどうするの」
「……ちゅうが先」
「しかたないなぁ」
ちゅ……くちゅ……
「あ……あん……もっと……」
「ん…」
「あん……はぁ……」
「ん……玲二、ヤバい…したいなぁ」
「は、ダメだよ詩……ここ……学校」
「大丈夫だよ。誰も来ないって。だってほら……玲二のここ……反応してるよ」
「やぁん……詩のエッチ……好き」
…
…
それから二人のやらしい甘々な行為がねちょねちょと。
あああああ!最高!!!キュンキュンするぜ!
べし!!!!
「こら、ゆっぺ!」
額に手套をくらわされ、妄想から我に返った。
「痛い…」
「また腐った妄想か?」
「うるさいなーいいだろ」
「あーゆっぺの最近流行りの甘々な詩×玲ね。好きだねー」
俺に話しかける女子は、腐女子の二コラ。
それと腐ってはないけど、いつも話につきあってくれてるなっち。
「屋内はあれはヤンデレだってば!」
と、ニコラ。
「…あの二人普通に受じゃね…?」
と冷静になっち。
「俺は甘いのが好きなんだよ…」
と俺…ゆっぺ。
好き勝手に萩生と屋内で妄想する腐った俺たちなのだった!
ごめーん萩生!屋内!
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