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第128話

ゆっぺ 「……」 「あーごめん。ちょっとお邪魔しまーす」 急に俺たちの教室に現れた菊池先輩は、教室の入口から教室内を見渡す。 長身でモデルみたいな体系で同じ制服着てるはずなのに俺と全然違う!! 教室の女子がキャーキャーと騒いでる。 「あーはいはいどーもどーも!あれー?屋内と萩生はどこよ?」 菊池先輩が、廊下側の一番後ろの席にいた俺となっちに声をかける。 「えっと、あれ?さっきまであいつら一緒に居たけど、なぁゆっぺ」 「うん、あーゴミ捨てじゃないかな?担任に何か段ボール渡されてたから」 「すぐ戻ると思います」 「そかそか、有難う。で、さっきの話だけど~何々?」 「「…あ」」 「日焼け止めが?宮ノ内先輩がどうとかさ、話してたじゃん!」 わ!めっちゃ菊池先輩、笑顔なんだけどーー! 菊池先輩は隣の席から椅子引っ張って来て、ちゃっかり俺らの輪に入ろうとしてる。 きらきらしてて、男でも惚れそうになるくらい人懐っこい笑顔っ! え、何だろう椅子に座って投げ出した脚が長いし、何このいい匂い。 こ、こうなったら言わざるを得ない。 萩生から聞いた日焼け止めの話を、菊池先輩に話した。 「く、くくく……」 「そ、そんな感じで」 「しつこい……ね、確かにくくく……!」 萩生と肌の手入れの話題からそんな話になったっていう流れで話したけど、菊池先輩とっても笑っております。 そんなに面白いですか? 「あいつ、萩生の世話焼きすぎ~あはは。ね~?そう思わね?ゆっぺくんになっちくん?マジうけるわ~」 俺たちを覚えたてのニックネームで呼んでくれる先輩! カッコいいっす! 「え、あーっと、優しいんじゃないですか?」 「意外な宮ノ内先輩って感じだよな」 「うんうん」 「そうだな。本当そうだよねー!宮ノ内先輩優しいよね。あー楽しかった!それさ、本人に聞いみようぜ」 本当に楽しそうな菊池先輩は、椅子を直して伸びをする。 はあ!先輩の背中から腰にかけてのラインが!すげー色っぽいって思ってしまった! 「でーーーー?今の話は本当かーーーー?」 菊池先輩がいきなり教室外、廊下に向かって声をかけたのだ。 「…………うっさいな」 !!! 透き通るような、低めの声。 き、聞こえた。 一声で……誰かわかった。 なっちも俺も、恐る恐る廊下を覗いてみる。 !!!!!! 廊下の壁に寄りかかり、腕を組みながら佇んでいたのは、紛れもなく宮ノ内先輩だった。 わー!!!!!!!!!!

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