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第164話
宗太
キスしよう!って、
言われたらそりゃしますよ。
したいもの……
でもねー、そんなキラキラした瞳で言われてもねー。
悪いことしてる気持ちになるし、キスだけで終われる自信ないよ。
いつものキス……の予定のはずが、すっ飛ばして思い切り味わってしまった。
騒がしい周りを気にしながらの学校でするキスと違い、ここはじっくり堪能できる恋人の部屋だ。
やべぇやべぇと思いつつ、どんどん深くなるキス。屋内にこんなに濃厚なキスするのは初めてだ。
隅々まで味わいたくて、止められない。
屋内の細い腰に手を回すと、脳内のエロ細胞が爆発しそうだ。
何でこんなに腰細い……!
そしてたまに零れる吐息が余裕なくて切なくて、下半身に響いてうずいてくる。
唾液が光り口を半開きしたままの屋内は、顔を赤くしてキスの余韻に浸っていた。
肩で息をし思いのほかエロい表情で胸が高鳴る。
っとに……もう……
人の気も知らないでこのガキ!!
「キスからさきの展開、予想できてる?」
「あ、あの」
「考えて?」
屋内の前髪をゆっくり撫でると、隠れた左目が覗く。
この前髪触るの……好き……
普段あまりみれない瞳がゆらりと揺れる。
弄られ戸惑う屋内の表情はもっと好きだ。
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