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第168話
こんにちは!
萩生詩です。
バイトを終えて自宅に向かってる途中、玲二から着信があったよ。
「へーい」
「あ!詩っ!今家いる?」
「今現在家に向かって歩いておりまーす。聞いて玲二ー!バイトさーめっちゃ疲れた……」
「詩っ!今から詩の家行ってもいい?マジ行きたいんだけどいい?僕を助けると思ってっ!!」
「?うえ?いいけど……どうし…」
「やった!!!行ってから話す!僕のエンジェルまっててっ!!」
プツ…
用件だけですぐ切れてしまった。
よくわからないけど、玲二がこれからうちに来るみたい。
凄い焦ってたけど、どうしたんだろう。
「……??僕のエンジェルって何?」
たまに訳のわからないことを玲二は言うなぁ。
しっかりしてそうで、どこか抜けてる玲二は面白い。
あ、霧緒にメッセージ入れておくか。
シャワーを浴びて、さっぱりしたところに玲二がやってきた。
スゲー早くね?
「やほ~!玲二~アイス食べる?」
「た、食べる!!お、お邪魔します!」
「汗だくじゃん。飲み物も持っていくから上上がってて」
「うん、ありがと」
この暑い中走ってきたのか、玲二ははぁはぁ言って汗を沢山かいている。
俺の部屋は先にクーラーつけてたからすでに涼しい温度になっていた。
お隣りさんはもう予備校に行ってる時間だ。
「まず落ち着け。水分とってさアイスも食ってさ」
「う、うん落ちつく。あーすでにここに来た時点でほっとした!詩に会えてよかったー!」
玲二にぎゅーっと抱きしめられ、危うく手にしていたアイスを落とすところだった!
片手でとんとん玲二の背中を軽く叩いてやる。
「うんうん、俺に会えてよかったな。やっぱ友達最高だよなーおーよしよしいい子」
「ねぇ詩ー」
「なに?」
「詩って宮ノ内先輩とセックスした時、どうだった?」
「ふぇ」
予想外すぎる玲二の言葉に、アイスを床に落としてしまった。
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