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第186話

「もしや…よっちゃん、彼女できた?」 「!!!な!ごふごふっ!!何言ってんだっ」 「あ、ごめん。何かそんな感じがしたからさ」 「い、いねぇよ馬鹿!悪かったな!期待外れ!」 「なんだよ。ちょっとよっちゃんカッコよくなったから、よっちゃんに春が来たかと思ったじゃん」 そうよっちゃんは身長が伸びたせいもあるのか、以前より男前になった気がした。 サッカーもやってるから女子に人気ありそうなんだけどなぁ。 「え、そうか?そう見える?そーいう詩、お前はどうなんだよー!もしかして向こうでできたのかよ。その……好きなやつとか」 「んーーうん。まぁね!」 「な!ちー!羨ましいな。もしかして、つき合ってたりするのか……?」 「んーーーー内緒だ。内緒!イヒヒ」 「イヒヒって!!!!殆ど答えてんじゃんかよっ!ま、マジかゆるせんっ!」 「ややや!!!よっちゃ!首苦しいからやめろ!んぁ!うははははは!わひゃひゃひゃひゃ!!」 首絞めからのこちょこちょ擽り攻撃をくらってひたすら俺は笑うしかなかった! 擽るよっちゃんは顔を赤くしてなぜか涙目になってる。 「くそー!どんな子だよー!その詩が好きな奴って」 「あははは、え?どんな子って」 ええと…… エロくて?凄いカッコ良くて?まさかの男です?って言いずらい……つか言えない。 「んーいい奴……だよ。頭いいし、一緒にいると落ち着く感じかなぁ」 そう、霧緒といると落ち着く。 自分が素でいられるというのかな?飾らないでそのままの自分でいられる安心感がある。 当然好きな相手だからドキドキキュンキュンしたりするけど、それは一緒にいて幸せだからなんだ。 「へぇーーーーーーーーーーーーー…」 「え?なにその反応!」 「あ、なんでもない!なんでもない!へー!へー!そうなんだ!羨ましい奴め!青春してんなー!」 「よっちゃんの方こそ誰かいないのか?気になる奴とかー」 「え!いるような?いないような……感じかな」 「あー!詩ちゃーん!」

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