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第241話
その日は学校帰りに駅前に寄って、玲二と茶をした。
窓際のカウンターに腰掛け、外の景色を眺め、コーラとメロンソーダを啜る。
「ね、ねぇ……あの誤送信の画像ってさぁ。めっちゃラブラブだったけど、実際どうだったのよ」
「えっ!!あーーーあれ、あれね!本当……マジ……恥ずかしいんだけど」
ぼっと玲二の顔が赤くなるのがおかしい。
「あのな~見たこっちが恥ずかしかったっての!驚きすぎて、スマホ落としたんだぞー」
「はぁー…ゴメン、本当は花火の画像送ろうと思ったんだけど」
「ねぇねぇあれって……外?」
「う、うん……ちょっと悪のり?おふざけしちゃって、菊池先輩が撮ったんだよ」
「愛されてるなぁ玲二くん。詩先輩は嬉しいぞ!」
ズズズとコーラを飲みながら、玲二の肩をポンポン叩いた。
「危うくそのまま……そんな雰囲気でしそうになっちゃって。そんなの外でしちゃいけないからって言ったんだけどもう……僕もドキドキして焦っちゃって、先輩抑えるのに色々大変だったんだよね」
「……へ、へぇ……」
わぁー何だろう。その言葉……胸にサクッと突き刺さる。
俺ら……野外でめっちゃしちゃったな?
ヤバい……そんなの玲二に言えない。
親友に軽蔑されたくないー!
そ、そうだよなぁ。そういうのお外でしちゃイケナイよなぁー……うんうん。
これから気をつけよう。
心の中でこっそり反省してみた。
顔を赤く染めながら、メロンソーダを飲む玲二がやたら可愛く見えてしまった。
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