241 / 506

第241話

その日は学校帰りに駅前に寄って、玲二と茶をした。 窓際のカウンターに腰掛け、外の景色を眺め、コーラとメロンソーダを啜る。 「ね、ねぇ……あの誤送信の画像ってさぁ。めっちゃラブラブだったけど、実際どうだったのよ」 「えっ!!あーーーあれ、あれね!本当……マジ……恥ずかしいんだけど」 ぼっと玲二の顔が赤くなるのがおかしい。 「あのな~見たこっちが恥ずかしかったっての!驚きすぎて、スマホ落としたんだぞー」 「はぁー…ゴメン、本当は花火の画像送ろうと思ったんだけど」 「ねぇねぇあれって……外?」 「う、うん……ちょっと悪のり?おふざけしちゃって、菊池先輩が撮ったんだよ」 「愛されてるなぁ玲二くん。詩先輩は嬉しいぞ!」 ズズズとコーラを飲みながら、玲二の肩をポンポン叩いた。 「危うくそのまま……そんな雰囲気でしそうになっちゃって。そんなの外でしちゃいけないからって言ったんだけどもう……僕もドキドキして焦っちゃって、先輩抑えるのに色々大変だったんだよね」 「……へ、へぇ……」 わぁー何だろう。その言葉……胸にサクッと突き刺さる。 俺ら……野外でめっちゃしちゃったな? ヤバい……そんなの玲二に言えない。 親友に軽蔑されたくないー! そ、そうだよなぁ。そういうのお外でしちゃイケナイよなぁー……うんうん。 これから気をつけよう。 心の中でこっそり反省してみた。 顔を赤く染めながら、メロンソーダを飲む玲二がやたら可愛く見えてしまった。

ともだちにシェアしよう!