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第281話 R18
…
「………ん」
くちゅくちゅと小さな水音が部屋に響いていて、もう本当どうにかなってしまいそうで恥ずかしい。
自分の陰茎を握りしめ、上下にやんわりと擦ってやる。
すでに先からとろりと溢れる蜜によって、滑りがよくなってきていた。
はぁ……なに………してんだろ………
座る体制から、今はコロンとベッドに横になり、その体制ままでひとりエッチをしている。
横になったらシーツから香ってくる匂いが鼻孔を刺激し、身体が熱くなってくのがわかった。
そりゃそうだ、これ霧緒のベッドだもの。
たまらず鼻をスンスンとシーツに枕に擦りつければ、嫌でも気持ちが高ぶってくる。
「うぁ……ン……」
淫らになる気持ちを寸止めしているのは、やはりあいつに見られているからで、それを意識せずにはいられない。
だけど行為が進むにつれて、その理性が徐々に崩れていき頭がおかしくなりそうだった。
自分で自分の弄って……こんなの恥ずい……なのに……
匂いと、絡んで離れない視線とで普段してるのと違う。
ゾクリと疼いてきて、予想外に気持ち良くなってきてしまった。
霧緒の匂いが、ヤバすぎぃ……
それだけで包まれているような、抱かれているような感覚になってしまい、身体がヒクついてくる。
じわじわと押し寄せる快楽の波。
ああ……ぁ……気持ち……イ……
後ろに挿れて欲しい……馬鹿……どうしよ……自分で後ろを弄る勇気がまだないよぉ……
良いとこ突いて、めちゃくちゃにして欲しい。
もどかしくて何度も足でシーツを掻く。
焦れったくて涙がポロリと零れる。
たまらず無意識に空いてる手をそっとパジャマの中に入れ、胸の突起をふにふにと触ってやる。
「あっ!……んふ…」
ギシリとベッドのきしむ音が響いて、やらしい水音と俺の喘ぎ声だけが聞こえる。
……まるで一人しかいないようなのに、視線は確かに俺を捕らえている。
馬鹿……霧緒の馬鹿……
苛立ちながらも思うのは、あいつにメチャクチャにしてもらいたいってこと……
あいつの指先で優しくしごかれ、強引に愛撫されればすぐイってしまうのに……
「はひ……キリ……」
あと少しなのにイケなくて、じれったくて身体が震える。
うぇ……苦しい……
なんでイケないんだよ。もっと触って…あいつならもっとやらしく触ってくれるのに。
あいつにしてもらうので……気持ちいいこと……ええとええと……
あ……
口でお口でして欲し……い……舐めて……吸ってどろどろに……
「……っあ!イヤ……っ!……」
そう思った瞬間、集まっていた熱いものが一気に膨張した。
「は……は……は……」
無理やり快楽を引き出し我に返ると、身体が汗ばんでいることに気がつく。
手には自分が吐き出した精液でべたりと濡れていた。
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