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第315話 クリスマス編14

「クリスマスプレゼント……買ったじゃん」 「ん、こっちとはまた別に、用意してました」 「えーーーーー!!!」 まさかそんなの霧緒がしているなんて夢にも思わず、とても驚いてしまった。 俺の反応に満足した様子の霧緒は凄く嬉しそうに笑っていたけど、俺は俺で本当にびっくりしてしまい目の前のプレゼントを触れずにいた。 「……開けてみ?」 「俺、なんも用意してない!」 「サプライズなんだからあたりまえだろ」 「……うう……あ、ありがとう……」 ちゅっと頭にキスをされた。 ……ナニコレ凄い嬉しいんじゃね? こんなことされたら女みたいにきゃー!いやー!嬉しい!って抱き着いてしまいそうになる。 いい男がこんなことしたら完璧すぎだって…… でも、う、嬉しい…… 艶やかな赤いリボンを解き、シルバーの包装紙を開けていく。 そしてその箱の中には…… おぉ? 「トナカイの帽子ー!」 「ん……被ってみ?」 ぽふ 「似合う?」 「おー!超似合う!」 「ふふふ。これ可愛い!」 「ん」 「……で?その下にはーーーー?……サ、サンタの……い、衣装……」 「可愛いやつな!着てみ?」 ……そして、そのまた下に…… 赤くて薄い小さな端切れのようなものがある。 「こ、これは?……?おばけが頭につける三角のっっ……?!!!?」 「違う、紐パン」 わーーーーーっ!!!!! 「絶対可愛いからつけてみ?詩くン?」 ほとばしるイケメンのエロ顔が満足そうにさく裂していた。 じりりとにじり寄ってくる。 「こ、これ!これ!紐パンってスッケスケじゃん!おお女の下着!!」 「詩がつけたら絶対可愛いと思ってさ。赤の総レース!詩のサイズなら大丈夫だって」 「サイズの問題じゃねー!こっちのサンタの衣装だってスカートじゃんか!」 「あたり前だろ!じゃないとぴらぴら捲れないだろ」 「」 ついぃと唇に手が触れそっと撫でられる…… 「絶対……可愛い……」 「……」 「クリスマスなんだからさ、サンタがいないと……」 「……い、今……俺トナカイだよね?ほら!見てみろっ!めっちゃトナカイ!」 「……それ俺がつけるわ」 「ええええええ!!」 「だからお前サンタな。ほら脱げ脱げ!」 そう言いながら被っていたトナカイの被り物を霧緒に奪われてしまった。 それを片手で無造作に被ると、あっという間にイケメントナカイの出来上がりだ。 ちょっと可愛いけど、そんなこと言ってられないほどイケメンに本気モードで追い詰められてる自分がいる。 微笑んでるその顔、悪いこと考えてる顔だって知ってるーーーー! 「詩、こっちおいで?脱がしてやるから」 ひえぇぇぇぇ!!!!!

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