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第316話 クリスマス編15

「う……」 「……」 「………うぁ……」 突然始まった、羞恥プレイ。 あれよあれよと言う間に丸裸にされて、真っ赤な紐パンを穿かされている。 このレースの透けてる感じと面積のなさと……これってこんなの……女の子は普通に穿いているのか? 嘘だろ…… パチンとリボン結びしてある紐が肌にくい込む…… 「きつい?」 「……きつい……」 「このちょっとくい込んでる感じが萌えるな」 そう言いつつ、骨盤にくい込んでいる箇所を撫でている目の前のトナカイは真顔で真剣だ。 で、すこぶるご機嫌。 「ちゃん収まってるぞ……良かったな」 「……うう……」 「次サンタの服。はい、万歳してって……そのままの詩くんとっても可愛い」 赤いレースの紐パンだけ身に付け、キングサイズのベッドの上にぺたりと座り込みサンタの衣装を着るのに万歳してる俺…… こいつの目にはどう映っているのか。 ああぁ……恥ずかしい…… 「……うおい、トナカイ」 「……何?」 「楽しいか?」 「超楽しいよ……よし、これで完成」 エナメルの黒いベルトを腰に絞め、頭にはサンタ帽子を被せられた。 「……」 「……はは、サンタの完成」 「トナカイこれは、恥ずかしいんだけど……」 スカートでやたらスースーする下半身がめちゃんこ違和感あって、どうやって座ったらいいのかわからない。 紐パンがくい込んでる。くい込んでる! 羞恥心に負けて団子虫みたいにベッドの上で丸くなった。 「俺の方が明らかに恥ずかしいだろ」 真面目な顔して、頭に被っているトナカイの被り物を指差す霧緒がいるけど、くっそー! イケメンの顔殴りたいぜ! …… 「ねぇ……お、俺……可愛い?」 「可愛いよ」 ……トナカイ霧緒はどうやら本気で可愛いって言ってるみたいだった。 スゲーな、愛の力か物好きかただの変態か。 この紐パンを穿かせている時の彼氏のウキウキした顔を思い出す。 「……あのさ、この紐パン……どうしたの?」 「もちろん全部ネット購入!せっかくのクリスマスだし?詩に着せたら似合うと思って」 うっとりしながらベッドの端に座ってこっちにおいでと手招きする霧緒がいる。 …… うう……エロトナカイめ…… その姿を撮って学校の奴らに見せてやりたいぞ! それならと、俺は団子虫ポーズをやめて、その場で膝だちをした。 赤いワンピースの裾には、白いほわほわしたものが付いていて、そこを指で摘まみ、俺が穿いている紐パンが見えるか見えないかのところまで、スカートをピラリと可愛らしく捲って見せた。 ……視線を……感じる…… 「……可愛い?エロトナカイ。お前が来いよ」 少し拗ねつつ、でも内心ドキドキしながら目の前の恋人に向かって挑発してみた。 可愛いと言うならば、効果は抜群なはず! ……エロ顔で手招きしてんじゃねぇ! お前が来いや!!! どやあぁぁ!! …… …… って、言ったけどやっぱり恥ずいーーー!!!! 「顔真っ赤じゃん」 !!! 自分の発言に悶えてあわあわしてたら、目の前に怖い目をしたトナカイが!! 目が座ってますよ! 「ひぃ!来るのが早いって!ちょっと待てトナカイ!!まだ準備中っ!」 「エロトナカイは指示通りに来ました。何さっきの挑発?誘惑?俺を誘ってんの?ふーん……成長したなエロ詩サンタ」 そう言いながら無表情のエロトナカイは、ピラっとスカートを捲った。

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