2 / 3

第2話 類は友を呼ぶ①

類は友を呼ぶ。 この言葉を作った人に、果たして同志はいたのだろうか。 一日中家に居るとなると、することも限られてくる。 俺がやることと言えば、もっぱらオンラインゲームだ。 オンラインゲームと聞くと、プレイしている人はほぼニートだと思っている人間もいるだろう。 しかし、実は真逆である。 オンラインゲームを嗜んでいる人間の多くは、昼間に働き、夜に同じ人種の者とパーティを組み、狩りやらダンジョンやらに赴くのである。 なので、平日の昼間からゲームをやっている人間など、あまり居ない。 そして、もう一つ。 引きこもりの人間は、オンラインゲームやSNSなどで友達を作っているというのも偏見である。 俺は他の人間と、まともに会話ができない。 俺が喋ることによって、他の人間がどう思うのかというのを考えすぎてしまい、疲れてしまうからだ。 それは、現実世界だけの話ではない。 例えオンラインゲームで、その人間の顔が2次元になっていたとしても、喋っているのは確かにこの世に存在している者だ。 つまり、オンラインゲームでも、俺は人間と喋ると疲弊する。 だから俺は、オンラインゲームの楽しみ方を完全に無視するかの如く、ソロプレイを貫いているのである。 何故こんな話をしているのかと言うと、俺は今とても困っている。 オンラインゲームを起動しようとしたら、課金が切れていた。 俺がやっているオンラインゲームは、課金カードを買い、シリアルコードを入力することでプレイすることが出来る。 外に出ることが億劫で仕方がない俺でも、課金カードを買うとなると話は別だ。 オンラインゲームは好きでやっているし、いつもならすぐにでも身支度をして買いに行っているだろう。 しかし、今は状況が変わった。 その課金カードは、コンビニに売っているのである。 俺はあの日以来、コンビニには行っていない。 弁当も、Uber○ATSに頼んでいた。 そう、俺はしばらくの間、あの唐揚げ弁当を食べていないのである。 あのコンビニの唐揚げ弁当は別格だ。 唐揚げ自体はしっとりとした食感だが、味付けがしっかりしていて白米と合う。 白米と唐揚げの配分が丁度いいのも、あのコンビニの唐揚げ弁当の魅力の一つでもある。 それくらいクオリティが高い。 そんなことを考えていたら、唐揚げ弁当が食べたくなってしまい、俺は数日ぶりにコンビニに来た。 レジは見ないレジは見ないレジは見ない。 買うものは決まっている。 オンラインゲームの課金カードと唐揚げ弁当。 そして、ずっと通い続けたこのコンビニの配置は熟知している。 俺は、最短距離でより効率のいい取り方で、商品を手に取った。 そして勢いそのままにカゴをレジに置く。 レジは見ないレジは見ないレジは見 「あ、お久しぶりです。」 見てしまった。

ともだちにシェアしよう!