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出逢いは突然に。
「コラ、キミ達! そんな風に騒いだら新人君が怯えるだろ。いいから早く仕事に戻りなさい」
「あ、柏木さん…――!?」
茶髪の男性社員の人が女性社員の2人に声をかけるとそこで間に入って仲裁した。彼女達は彼に声をかけられると、そこで喧嘩をやめて大人しく自分の持ち場へと戻って行った。
「やれやれ、これだからミーハー女子は困るんだ。あ、キミ。大丈夫だったか?」
茶髪の男性はそう言ってくると彼に尋ねた。
「ええ、ワザワザありがとうございます――」
阿川は彼に一言お礼を言うと軽くお辞儀した。
「ああ、俺は柏木陽一だ。キミは確か阿川君だろ? うちの部署でも話題になってるぞ。何でも今年一番の期待の新人が入って来たって戸田課長が喜んで話してたな。確かに見た目もなかなかのイケメンだしなぁ。これじゃあ、一気に俺が霞んじまうな。今まで女子達にモテモテだったのにな、はははっ!」
そう言って笑ってくると、気さくな様子で肩をポンと叩いた。するとそこに小柄で剽軽な、男性社員が後ろから突然、現れると絡んできた。
「何を妬んでるんでかぁ~柏木パイセン? どうみても阿川の方が超イケメンじゃないですかぁ。女子達の目の色を見ても圧倒的に阿川の方が人気ありますよ。まあ、俺なんか童顔だし。女子には全然、相手にされませんですけどねぇw」
そう言って後ろから絡んで来ると、柏木に馴れ馴れしい態度で接して小バカにして笑った。
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