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出逢いは突然に。
――課長室から出ると彼の後をついて行った。何だかさっきのやり取りで急に疲れてきた。そこで背伸びしてアクビすると、目の前で歩いてる彼に尋ねた。
「あの~どこに行くんですか?」
「……いいから黙ってついて来い」
「はぁ、わかりました…――」
彼について来いと言われて、そのまま黙ってついて行くと、オフィスの部屋を出て廊下を歩いた。そして、奥の部屋にあるミーティングルームへと案内された。部屋に入ると、オシャレな空間が広がっていた。部屋には誰も居なくて俺と彼の2人きりだった。
こんな人気の無い所にいきなり連れて来られて、一体何だろう?と、不意に思うと頭の中で妄想が勝手に浮かんできた。
“もしかしたらここで彼にイビられるのかも”。
よくある新人イジメだけど。先輩が後輩をイビる話しは、大人になってから社会に出ても無きにしもあらずだ。それに彼、クールで眼鏡だし。もしかしたらサドっ気ありそうだなぁ。俺みたいな、『特別扱い』されてるような新人の面倒なんか、彼みたいなタイプは気に触るだろうな。
ああ、でも――。
その瞬間、自分の口元がニヤついた。
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