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一応ふたりの時間(3)

「ごちそうさまでしたー」 ようやく僕も食べ終え、食器をシンクに運んだ。 サエゾウの分の食器も一緒に洗い終わって、 再び部屋に戻ってみると… 彼は既に、ベッドに入っていた。 「…あれっ…もう寝る感じですか…」 「…うん…電気消しきてー」 「…」 僕は言われた通り、キッチンの電気も、 PCの部屋の電気も…全部消した。 そして、サエゾウの寝てるベッドに近寄った。 彼は僕の腕を掴むと、 勢いよく僕の身体を、自分の上に引き寄せた。 「…っ」 僕はサエゾウの身体に覆い被さった。 「…こないだは、ごめんね」 彼は僕を抱きしめて、小さい声で言った。 「…シルク…ちゃんと大事にしてくれた?」 「…うん」 「そっか…」 そう言いながら、サエゾウは身体を起こして、 逆に僕を仰向けに押し倒した。 「…身体、大丈夫?」 「…うん」 いつになく穏やかで優しい彼の言葉に、 僕は胸がキュンとなってしまった。 サエゾウは、静かに僕に口付けた。 「…んっ」 そしてまたすぐに、舌を侵入させてきた。 シルクとは違う、サエゾウの舌の感触に酔いながら… 僕の頭に、また宵待ちの月が浮かんだ。 「…可愛いなー」 口を離れ…気持ち良くボーッとなった僕を見て、 彼は呟くように言った。 それからサエゾウは、僕のシャツを捲り上げた。 「お前のごはん、美味しかった…」 「…んっ」 言いながら彼は、僕の乳首に口を寄せた。 「…お前と結婚したら、毎日デザートが食べれるんだなー」 言いながら、その先を…味わうように舌先で突いた。 「…んんっ…」 僕はビクビクと震えた。 「触ってないのに、こっちも硬くなっちゃった…」 そう言って彼は、 もう片方の乳首の先に指をあてた。 「…はぁっ…あっ…」 僕はまた、彼の指の愛撫に… ビクビクと身体を捩らせながら、呟くように言った。 「…やっぱ…サエさんだ…」 「…え?」 「最初…触ってたの…サエさんの指だった…」 「…」 サエゾウは、思わず手を止めて、僕を見下ろした。 「…3番…でしたよね…」 彼は目を丸くして、嬉しそうに言った。 「すげー当たりー」 そしてまた、両方の乳首を愛撫しながら、 僕の口に舌を入れた。 「んっ…んんっ…ん…」 気持ち良くて、気が遠くなりそうになった… それは僕のモノをズンズンと熱くさせていった。 僕は顔を歪めた。 「…出ちゃいそう?」 「…っ」 「こっちもスゴい勃っちゃったねー」 そう言いながらサエゾウは、 僕のズボンをゆっくり脱がせた。 露わになった僕のモノは、 ビクビクと脈を打ちながら、尖を濡らしていた。 「デザート…いただきー」 またそーいう、いやらしい事を言う… 彼は僕のそれを、両手に包んで、 まさにソフトクリームでも味わうように、 ペロペロと舌で舐めた。 「あっ…あああ…」 「…もっと出して」 「…っ」 そんな更にいやらしい台詞にもやられて、 僕はあっという間に極点に到達してしまった。 「…はあっ…ああ…あっ…」 吐き出された液を… 彼は、口いっぱいに頬張った。 また、それが再び、ジワジワと熱くなるまで、 彼は執拗に…舐め続けた。 「…おかわりしたい」 そう言ってサエゾウは…ようやく口を離し… 今度はその舌を、僕の首すじに這わせた。 そしてまた、両乳首を指で転がした。 「…もっともっと食べたい…」 「…んんっ…あぁ…ぁ…」 いちいち、いやらしい台詞が… いちいち僕の快感の波を掻き立てた。 また、たまらなくビクビクと震えながら 僕は言った… 「…僕にも…ください…」 「…お前もデザート欲しいの?」 「…欲しい…です…」 「どっちの口で食べる?…あっちがいい?」 「…あっちが…いいです…」 散々、小芝居染みた台詞を吐いたサエゾウは、 ニヤッと笑って、自分のズボンを脱ぎ捨てた。 そして僕の両足を開いた。 「じゃあ、こっちの口に食べさせてあげるー」 言いながら彼は、 自分のモノを、僕の中にねじ込んできた。 「はぁっ…あっ…ああぁ…」 それはグリグリと…気持ち良く僕を突き上げた。 またも、快感の渦に巻き込まれながら… ふと、僕の頭の中に、二胡の音色が響いた。 「ぁ…ぁ…」 その心地良い音色と、 サエゾウのモノからの大きな刺激に包まれて… 僕は、まるで夢の中にいるみたいな気持ちになった。 「は…ぁ…サエ…さん…」 ビクビクと身体を痙攣させながら… 僕は思わず…彼の名を呼んだ。 「…っ」 サエゾウは、もう我慢できないって感じになって、 ゆっくり腰を動かして、 ぐいぐいと何度も奥まで突いてきた。 「…っ…あっ…あっ…」 その度に声を漏らしながら… 僕はまた、昇り詰めていった。 「…っ…んっ…あっ…あああっ」 サエゾウがビクビクと、大きく震えた。 彼の身体が硬直した瞬間… 僕も、ゾクゾクとした大きな快感に襲われて… 絶頂に突き上げられた。 ほぼ同時に、僕らは吐精した… 「はぁ…はぁ…」 「…っ…ぁ…はぁ…」 息を荒げながらサエゾウは、 やっと、最後の台詞を口にした… 「…ごちそうさまでした…最高に美味かったー」 僕も答えた。 「…お粗末さま…でした…」

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