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撮影2日め(2)

やらしいサエゾウに、激しく手伝われての… 今日も割とズタボロな感じに 『白いカオル』が出来上がった… 「あ、いい感じになりましたねー」 ショウヤが嬉しそうに言った。 「今日は後でコレもかけるからね」 ハルトが、楽しそうに血糊を取り出して見せた。 「…」 あーそうですか… いいですねー楽しそうで… 「じゃあ、始めますねー」 そしていよいよ…ハルトが、音源を流した。 流石のちゃんとしたスタジオなので、 それはそれは良い音質だった。 それによって一段と 僕らのテンションが持ち上がった。 生演奏のように、その音は、 ジワジワと僕の身体の芯まで浸食してきた。 僕は気持ち良く『白いカオル』に入っていった。 固定だったり、手持ちだったりで 何テイクか撮ったあとに… ハルトは僕に向かって血糊をぶちまけた。 「うわーめっちゃグロい感じ出たー」 言ってるサエゾウも、白から黒に変わって… また同じように、何テイクか撮り終わった。 そしてようやく… Deadは、クランクアップとなった。 「お疲れさまでしたー」 「ふうー」 僕だけでなく、 後ろの3人も…大きく息を吐いた。 「お疲れで申し訳ないですが…速やかに宵待ちの準備をお願いしますー」 ショウヤは、申し訳なさそうに丁寧に… でもキッパリ言い切った。 「これ、着るんですね…」 ハンガーに、着物が4着かかっていた。 メイクを終えたサエゾウが、 自分でそれを羽織ってみていた。 「着れなーい」 「うんうん…やってあげるから、ちょっと待ってて」 ハルトさんも、お母さんなんだなー 僕のメイクを終えると、 ハルトは順々に4人の着付けをこなしていった。 カイがしみじみ呟いた。 「ハルト、すげーな…何でもできるんだなー」 「ドラムは叩けないけどねー」 「あはは、そっか…」 「ハルトさん…せっかく綺麗に着付けて頂いたんですけど、カオルさんとサエさんのランダムな感じからいこうと思います…」 ショウヤが、ちょっと申し訳なさそうに言った。 「あーもちろん、そのつもりで、カオルはちょっと緩めにしといた」 えっ…そうなの!? 「ありがとうございます…じゃあ、そろそろ…いけそうですか?」 「よっしゃー」 サエゾウが嬉々として、カメラの前に向かった。 「ドラムとベースが遠目に淡々と演奏して…手前で歌うカオルさんに、サエさんがしつこく絡んでいく感じでお願いします」 ハルトが後ろから呟いた。 「…今度は、撮りながらスイッチ入れてく感じかー」 「はい…きっとイケると思います…」 「うん…」 そして僕らは、位置についた。 ハルトが、音源を、流した。 初っ端から、またその怪しげなリフが… 大音量で、僕の身体を貫いた。 僕は静かに歌い出した。 …と、サエゾウが僕の背中に貼り付いてきた。   ギターを持ったまま、彼は片手を僕の肩に回した。 更にその手を、僕の髪から顔から…首から腕から… 舐め回るように這わせていった。 サエゾウの手の感触は… ゾワゾワと、僕の身体の芯まで浸み込んでいき、 僕を『宵待ちの月の人』へと変貌させていった。 そして僕は、彼の手に身を任せながら… 気持ち良く歌い切っていった。 「いい感じに入ったねー」 「…はい!」 ショウヤがまた、興奮気味に答えた。 同じように何テイクか撮ったあとに、 ショウヤから指示が出た。 「今度はサエさん、ギター無しでいきましょう」 「りょっかいー」 サエゾウはギターを床に置いて、僕の後ろに立った。 「ヤりたくなっちゃうかもしれないなー」 「…それでもいいです」 あーもう またそんな無責任なことを… 振り向くと、サエゾウがニヤッと笑っていた。 そしてまた、宵待ちの曲が流れ始めた。 すぐさまサエゾウは、 歌い始めた僕に、後ろから抱きついてきた。 そして今度は両手で… 僕の顔から、腕から、胸へと… いやらしい感じに這い巡らせていった。 僕はまさに… 『心地よい眩暈』を感じながら… 恍惚の表情で、彼の手に身を任せていた。 …と、曲の間奏で、サエゾウの手が… 僕の着物の襟元に滑り込んできた。 僕は、更にうっとりと… 身体を震わせながら、目を閉じた。 そして、サエゾウの指は… 容赦なく僕の乳首を捉えた。 「…っ」 更に彼は、僕の着物の襟元を… 肩までずり下ろすと… 露わになった首すじに口付けた。 乳首を愛撫され… 首すじを舐められながら… 僕は震えながら…最後のサビを歌い切った。 エンディングの頃には… 完全に僕のモノは、いきり勃ってしまった。 「…はぁ…あっ…」 ビクビクと震える僕の身体を、 サエゾウが抱き支えた。 ショウヤが更に無責任な支持を出した。 「もっかい流しますから、カイさんとシルクさんもこっち来て、カオルさん処理しちゃってください」 え…ええー? それを聞いたカイとシルクが、 それぞれ楽器から離れて、僕の方へ寄ってきた。 「じゃー遠慮なく」 「普通にヤっちゃっていいのね」 「俺、いちばんに挿れさしてー」 「…」 そんなわけで、もう1度曲が流される間… 僕は、いつものように、 彼らに玩具にされ…イかされ続けたのであった…

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